近畿総合通信局は、「スマートフォン時代に対応した青少年のインターネット利用に関する連絡会(スマホ連絡会(近畿))」※及び一般社団法人ソーシャルメディア研究会とともに、2025年1月12日(日)、青少年のインターネット・リテラシー向上を目的としたシンポジウム「近畿スマホサミット2025」を開催しました。会場には2府4県の代表の学校の生徒や先生など57名の方に参加いただき、その模様をオンライン形式で97名の方にご観覧いただきました。
開催に先立ち、近畿総合通信局 藤田局長より、「近年、青少年がインターネットで遭遇する事件等が社会問題化しているが、本日の議論を通じて、インターネットの安心・安全な利用とは何か、そして、どうすれば自分たちを守ることができるのかということについて、こどもと大人が共に理解を深め、自分事として考えられるきっかけとなることを祈念している。」と挨拶しました。
「今までは大人がネットはこうしろ、こうするな、と言うばかりだったが、最近はこどもたち自身が発信していく方向に変わって来ていて、世の中でも(こどもたちの発信が)注目されている。
今日は中高生と大人がお互いの意見を尊重しながら、ネットの今とこれからどうしていくのかを一緒に考える場にしたい。」とのお話をいただきました。
ご参加いただいた学校の生徒さんより、自らでルールを作成したり、委員会を設立したりする等の自主的な取組や、他学校や地域と連携した取組等、インターネットの適切な利用について主体的に考え学校で取り組んだ事例を紹介いただきました。
各学校の取組発表、提言を基に、生徒・大人それぞれの視点からインターネットの適切な利用や活用方法等についてディスカッションを行いました。
企業への提言を受けて、Facebook Japan合同会社 公共政策部長 小俣 栄一郎 氏より、「(学校内で緊急時だけ電源がオンになる)『学校モード』を作ってほしいという提言は持ち帰って共有したい。また、SNSにはユーザに楽しく利用してもらう側面と広告を届けるという側面があるが、ユーザに安心安全に利用してもらうことは大変重要であり、危険な広告や闇バイト等の情報について警察庁とも連携して根絶に向けて努力している。」とお話をいただきました。
ディスカッションの模様
Facebook Japan合同会社 小俣 氏
また、来賓の公益財団法人KDDI財団 理事長 花原 克年 氏より、こどもと大人が話し合って一緒にルールを作っていくこと、また、危険な情報に対して自分自身でよく考えて賢い使い方をすることの大切さについてお話をいただきました。
最後のまとめとして竹内教授より、「(今回の生徒による取組発表についても)こどもたちの考えが、『もっと(インターネットを)使わせてほしい』から『自分たちも一緒に利用の仕方について考えたい』という方向に変わってきている。大人とこどもで一緒に考えることが大事で、お互いが納得する方法を探していってほしい。
また、今回みんなでスマホ・ネットの問題を考えたが、実はこどもたちの問題を大人とこどもが一緒に考えて見直していくルールメイキング、あるいは民主主義・生き方を学ぶ非常によい機会になったのではないか。」とお話をいただきました。
近畿総合通信局では、今後も関係団体と連携し、青少年のインターネット・リテラシー向上に取り組んでまいります。