近畿総合通信局は、近畿地方非常通信協議会及び近畿情報通信協議会とともに、2025年6月11日(水)に大阪市内で、防災情報通信セミナー2025を開催しました。
本セミナーでは、災害の甚大化や多様化が進む中、防災・減災に関する課題解決に向けた、AI等をはじめとする最新技術を活用した防災DXの動向と今後の展開について、わかりやすく紹介するとともに、発災時に有効な最新の防災情報伝達システムや各種防災機器の展示会を同時開催しました。
講演会では、国立研究開発法人 防災科学技術研究所 社会防災研究領域 総合防災情報センター長 臼田 裕一郎 氏をお招きし、「防災DXの動向と今後の展開」と題してご講演いただきました。
はじめに、DXの基本的な概念と防災分野におけるDXの必要性についてご説明いただきました。
続いて、令和6年能登半島地震における官民共同のデータベース活用の取組を通じ、現場の課題に寄り添ったデジタル技術による被災者支援の活用事例をご紹介いただきました。
最後に、防災DXの今後の展開として、産官学民が共に創る防災立国の実現が必要であり、全ての分野に組み込まれる防災へのアプローチは「デジタルでできることはやり尽くし、できないことを絞ってアナログ対応する」という発想の転換を求められるとのお話をいただき、参加者にとって非常に有意義な機会となりました。
講演会には、地方公共団体や通信関連企業などから約100名の方に参加いただきました。
また、展示会では、企業4社が発災時にも活用できる最新の無線機器をはじめ各種の防災関連機器や情報伝達システムを 、当局からは被災地域住民に災害情報等を伝達する臨時災害放送局を展示し、参加者から多くの関心を集めました。
近畿総合通信局は、今後とも関係機関と連携して、災害発生時の情報伝達や防災・減災の整備に資する情報提供に取り組んでまいります。