近畿総合通信局サイバーセキュリティ室では、2025年7月4日(金)、公立病院及び地方公共団体の担当者を対象に「第4回サイバーセキュリティ対策等についての説明会」をオンラインで開催し、約82名の方々が参加されました。
近年、公立病院を標的にランサムウエア(身代金ウイルス)による巧妙で深刻なセキュリティインシデントが相次ぎ発生しています。説明会では、サイバーセキュリティ強化のために、セキュリティインシデントに対する公立病院の取組や、無料でご活用いただける施策をご紹介しました。
地方独立行政法人大阪府立病院機構 大阪急性期・総合医療センター 医療情報部 診療情報管理室 総括主査 森藤 祐史 氏より、実際に同病院において起こったサイバー攻撃を時系列でご説明いただき、対策の反省点などについてご講演いただきました。
国立研究開発法人情報通信研究機構 サイバーセキュリティ研究所 サイバートレーニング研究室 室長 花田 智洋 氏より、教訓として過去の攻撃事例から学び、セキュリティ対策を迅速に適用することが重要であり、サイバーセキュリティ対策の継続的な啓発・教育が不可欠であることや、教育の一環としてCYDERの概要についてご説明いただきました。
同じく国立研究開発法人情報通信研究機構 サイバーセキュリティ研究所 サイバーセキュリティ研究室 主任研究員 伊沢 亮一 氏より、DAEDALUSによる不正通信の検知方法や申し込み手続き等についてご説明いただきました。
当局電波利用環境課 上席電波監視官 新谷 正生より、医療機関における安心・安全な電波利用の推進に係る取組について説明しました。
本説明会においては、非常に多くの方々に参加いただき、サイバーセキュリティの関心の高さが見受けられました。近年でも病院に対してサイバー攻撃が行われており、一旦被害にあうと復旧まで相当の時間と費用がかかり、一般国民の生活に多大な影響を及ぼすことになります。そのため、サイバーセキュリティの重要性の再認識に併せて、サイバーセキュリティに関する人材育成も重要であることを参加いただいた方々へ周知できたものと思います。
また、説明会終了後には参加いただいた方々に聴講に対するアンケートを実施した結果、サイバーセキュリティに対する認識が変わったとの回答を多数いただきました。
近畿総合通信局では、今後も病院及び地方公共団体に対してサイバーセキュリティ対策の周知・啓発に取り組んでまいります。