本セミナーは、大阪・関西万博後の地域コンテンツ発信による観光振興をテーマとし、今後の観光振興の方向性、AI・ICTを活用したコンテンツ発信の最新動向、地域資源を活用した観光・情報発信の取組についての講演を通じて、近畿地方の活性化と地方創生へ貢献することを目的に開催したものです。

冒頭、主催者を代表し、近畿総合通信局 局長 野水 学 が「関西全体の活性化やオーバーツーリズム解消のため、一部の地域だけでなく関西のそれぞれの地域での誘客が求められている。そのうえで、各地域にある独自の魅力を知って観光していただくため、地域コンテンツを効果的に発信することは観光振興の重要な方策である。本セミナーが、地域コンテンツ発信力強化と観光振興に役立てば幸い。」と開催の挨拶を述べました。

はじめに、国土交通省近畿運輸局 観光部長 後藤 孝行 氏から、「大阪・関西万博後の関西の観光について」と題してご講演いただきました。外国人観光客増加に対する日本人観光者減少の背景・オーバーツーリズム等、関西観光の現状を踏まえ、訪日旅行者の満足度向上と現地住民の不満解消の両立と、近畿各府県に旅行者を分散化させることが課題だと認識を示されました。
また、現在近畿運輸局が行っている観光振興の取組をご紹介いただくとともに、「時代や状況に合わせながら、万博の効果を関西一円に波及させるために行ってきた様々な取組を継続・発展させていくことが今後の関西の観光振興において重要」とお話いただきました。

次に、グーグル合同会社 官公庁・自治体担当 インダストリーマネージャー 橋本 智行 氏から、「Googleの技術を活用した地域コンテンツ発信の最新動向」と題してご講演いただきました。コンテンツ発信におけるGoogleの技術・サービスの紹介、YouTube Creatorの動画による自治体PR例等を交えながら、SNSの台頭により画一的な広報活動では情報が広く伝達されにくくなっている現状やAIの現状等コンテンツ発信の最新動向、そして、デジタル活用による情報発信の重要性・有効性についてご説明いただきました。

最後に「地域資源を活用した観光・情報発信の取組」と題して、前半に近畿経済産業局 地域経済部 地域連携推進課 総括係長 津田 哲史 氏から、地域のものづくり企業が生産現場を公開するほか、ものづくりを体験していただく取組である「地域一体型オープンファクトリー」を例に、地域の魅力的な観光資源を活かした取組をご紹介いただきました。

後半には、近畿総合通信局 情報通信部 情報通信連携推進課長 岡野 民江 から、総務省におけるコンテンツ製作促進事業及び観光振興関連事業をご紹介しました。その中で、日本の放送コンテンツのさらなる強化・海外展開のための支援事業や、DXによる地域社会課題解決のための「地域社会DX推進パッケージ事業」について説明しました。

講演終了後、近畿総合通信局 情報通信部長 武本 圭史 が皆様へのお礼のことばを述べました。講演で紹介された各内容や取組に触れ、今後の関西の地域・観光振興及びコンテンツ・情報発信の重要性を再確認し、中締めとなりました。

その後、参加者による名刺交換会を実施し閉会となりました。


近畿総合通信局では、今後も地域の行政機関や地元企業等と連携して、関西の魅力あるコンテンツの流通を促進し、地域の魅力発信に寄与する取組を行ってまいります。