近畿総合通信局は、近畿地方非常通信協議会及び近畿情報通信協議会とともに、2026年6月11日(木)に大阪市内で、防災情報通信セミナー2026を開催しました。
本セミナーでは、過去の災害事例をもとに、災害初動期の不確実な状況でも柔軟に予測・意思決定ができる視点と組織・人材のあり方を考察する講演会とともに、発災時に有効な最新の防災情報伝達システムや各種防災関係通信機器の展示会を同時開催し、地方公共団体や通信関連企業などから約100名の方に参加いただきました。
講演会では、兵庫県立大学大学院 減災復興政策研究科 教授の紅谷 昇平 氏をお招きし、「災害情報の不確実性と初動対応 −情報収集から意思決定へ−」と題してご講演いただきました。
本講演では、災害対応に必要な情報の整理や共有が進められている一方で、災害発生直後においては、情報の不足や誤り、想定外の事態の発生など災害情報の不確実性があり、災害対応を困難にしていることについて、過去の災害の事例を元にご説明いただきました。
また、このような状況で迅速かつ的確な意思決定を行うためのモデルとして、「OODAループ(観察・状況判断・意思決定・行動)」や「自然主義的意思決定」が紹介され、不確実な環境を前提とした柔軟な対応の有効性が示されました。
一方で、これらのモデルは属人的要素が多く、再現性の観点では課題が残るため、適切な判断ができる人材の育成が重要であることをご説明いただきました。
本講演は参加者にとって、災害時の意思決定の在り方や人材育成の重要性について理解を深める、大変有意義な機会となりました。


同時開催の展示会では、企業5社が発災時にも活用可能な最新の無線機器をはじめ、各種の防災関連機器や情報伝達システムを展示しました。加えて、当局からは被災地域の住民に災害情報等を伝達する臨時災害放送局を展示し、来場者から高い関心が寄せられました。


近畿総合通信局は、今後とも関係機関と連携して、災害発生時の情報伝達や防災・減災の整備に資する情報提供に取り組んでまいります。