「医療機関向けサイバーセキュリティワークショップ」を開催(2026.7.23)
2026年9月3日 掲載
近畿総合通信局は、医療機関全体のセキュリティ意識向上のため、関西健康・医療創生会議等と共催で2026年7月23日に大阪市内で「医療機関向けサイバーセキュリティワークショップ」を開催し、現地37名、オンライン153名の計190名の方々にご参加いただきました。
冒頭、主催者である近畿総合通信局の野水局長(当時)から、「デジタル技術の急速な発展により、情報通信ネットワークは、あらゆる場面で国民生活や経済活動を支える基盤となっている。一方で、先日も食品会社において、サイバー攻撃によるシステム障害が発生している。仮に医療機関がサイバー攻撃を受けた場合には、人命に直接関わる深刻なインシデントとなることも懸念される。本日のワークショップが、皆様にとりまして有意義なものとなり、医療機関のセキュリティ向上につながれば幸い。」と挨拶しました。
近畿総合通信局 野水局長(当時)
講演1「サイバーセキュリティを取り巻く状況と実践的サイバー防御演習(CYDER)について」
国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT) サイバーセキュリティ研究所 ナショナルサイバートレーニングセンター 副研究センター長の松島 研 氏から、最近のセキュリティインシデントの事例についてご紹介いただくとともに、NICTが行っている実践的サイバー防御演習CYDERについてご説明いただきました。また、「インシデントが発生した際、セキュリティベンダーに委託していたとしても、判断を行うのはそれぞれの組織の人間で行う必要があるし、ある程度は自前で対処しないといけない。さらに、昨今のランサムウェアに代表されるサイバー攻撃のトレンド等にかんがみるに、サプライチェーンリスクを念頭におく必要がある。自然災害等対策でBCPを策定するのと同様、サイバー版BCPを策定することが求められており、自分事として各々の組織に応じたサイバーセキュリティ対策に取組んでほしい。」と、サイバーセキュリティ対策の重要性を述べられました。
松島 研 氏
講演2「『うちは大丈夫』が通用しない時代の医療機関の情報セキュリティ〜医療現場・患者視点で考えるインシデント対策の実践〜」
大津赤十字病院 DX推進室長 兼 事務部 医療情報課長の橋本 智広 氏から、サイバーセキュリティ対策について、日常的な管理や訓練の実践を自組織の例を交えてご紹介いただくとともに、平時から顔の見える関係を構築し地域で支援しあえる共助の取組の推進についてご説明いただきました。また、「サイバーセキュリティを自分事として考えるきっかけにしてほしい。今日の話が皆さんの何かのきっかけとなれば幸い。」と述べられました。
橋本 智広 氏
演習「AIインシデントシミュレータによる実地訓練」
一般社団法人医療サイバーセキュリティ協議会(MedCSC)の方々に講師となっていただき、生成AIインシデントシミュレータを用いてグループワーク形式のインシデント訓練を行いました。参加者は、サイバー攻撃が発生した状況を疑似体験し、自らの選択によって動的に変化するシナリオに沿って、危機的状況下での意思決定や関係者との連携を実践形式で検証しました。それぞれのグループで活発な議論が行われ、訓練後には訓練を通じて得られた知見や気づきを発表し、参加者全員で共有しました。
演習の様子
閉会にあたり、共催者を代表し、関西健康・医療創生会議事務局長の中村 泰三 氏から、「医療機関を標的としたサイバー攻撃が深刻化する中で、一病院のみで対応することは困難であり、平時からの地域全体での連携体制の構築が極めて重要である。本日の経験を、経営層を含む組織全体での訓練へと発展させてもらえれば幸い。」と挨拶しました。
中村 泰三 氏
アンケートでは、「今後も、中小規模施設ならではの悩みや事例に寄り添った情報発信や演習の機会をいただけると大変心強い」といったご意見もいただきました。
近畿総合通信局では、今後も関係機関と連携して、地域のサイバーセキュリティ対策の周知・啓発に取り組んでまいります。
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連絡先
近畿総合通信局 サイバーセキュリティ室
電話:06-6942-8546
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