「ICTを活用した災害情報の伝達に関するセミナー」を開催

　東北総合通信局（局長：田尻　信行）は、四国総合通信局（局長：野水　学）等との共催により、令和2年11月27日（金）、「ICTを活用した災害情報の伝達に関する防災セミナー」をオンライン形式で開催しました。
　このセミナーは、南海トラフ地震等の大規模災害に備え、災害情報伝達手段の強化等に取り組む地方公共団体の防災担当職員や地域の防災関係者の方々などを対象に、東日本大震災の教訓を防災・減災対策に役立てていただくことを目的に開催したものであり、約130名の参加がありました。
　セミナーでは、2人の講師からご講演をいただきました。
　国立研究開発法人情報通信研究機構（NICT）耐災害ICT研究センターの鈴木陽一センター長からは、災害に強いICTの必要性や関係する研究開発成果等についてご講演いただきました。光ネットワークの応急復旧技術、災害時等限定された環境下での無線ネットワーク利活用、SNS上の膨大な情報を即時に深い意味までを含めて分析し分かりやすく提示する社会知解析システムなどについて、参加者の理解を深めていただきました。
　また、宮城県塩竈市のコミュニティ放送局であるエフエムベイエリア株式会社の横田善光代表取締役からは、東日本大震災時に開設された臨時災害放送局に関する当時の経験談等についてご講演いただきました。ご講演では、既存コミュニティ放送局から移行する場合は、震災時のマニュアルの再確認や自治体との連携の必要性が、また、放送局を新規開設する場合は、使用できる周波数の確認や機材等の整備の必要性がポイントとなる等の説明がありました。
　さらに、四国総合通信局の山下放送課長から、同局における臨時災害放送局の活用支援など災害時の情報伝達確保の取組について紹介しました。
　東北総合通信局では、関係者とともに引き続き、災害に強いICTの社会実装や臨時災害放送局の開設支援など防災・減災対策に取り組んでまいります。