総務省では、ICT(情報通信技術)の活用により地域が抱える様々な課題を解決し地域活性化を図るため、地域における自律的な創意・工夫に基づくICT利活用事例を広く募集し、優良事例について「ICT地域活性化大賞」として表彰しています。
「ICT地域活性化大賞2017」は、平成29年10月25日から11月30日まで候補案件を募集し、北海道管内からは4件(全国では102件)の応募があり、有識者による審査会で受賞案件が決定されました。
平成30年1月29日の決勝審査会では、各団体によるプレゼンテーションが行われ、全国102件中、上位5件の優秀賞に、北海道管内から「ひぐまっぷ:ICTを活用したヒグマの出没情報収集と共有の取り組み【実施主体:森のくまさんズ】(主な提供地域:森町ほか)」及び「ICT活用による新しい地域モビリティ【実施主体:天塩町】(主な提供地域:天塩町)」の2件が選ばれました。
「ヒグマの出没情報を市町村間の同一プラットフォーム上で入力することでリアルタイムでの情報収集・可視化に成功した。情報の精度が向上し、煩雑で時間がかかっていた報告書作成業務を大幅に省力化することができ、コストダウンにも繋がる取組となった。」と山形氏から説明がありました。市町村の事務量とコストについては、導入前と比べ約66%も削減されたとのことでした。
森町 山形氏
「ICTでマイカーの空席を可視化することで、目的地が同じ場合の相乗りを実現した。公共交通機関を利用すると天塩町−稚内間が片道3時間のところ、相乗りで1時間に短縮。運転できない高齢者の不安解消と時間短縮、費用軽減、利便性の向上に繋がった。」と齊藤氏から説明があり、「notteco(相乗りアプリ)が無くなったら町に住み続けられない。」といった利用者の声もあるとのことでした。
天塩町 齊藤氏
総務省は、地域が抱える様々な課題の解決に向けてICTを利活用する「優良モデル」の創出のため、全国的な横展開が可能な事例、1つの分野に留まらない横断的な事例、地域間の広域連携が見込まれる事例等を幅広く募集し、表彰を行っていく予定です。