挨拶をする藤本北海道総合通信局長
会場の様子
説明する有本氏(右)、山口氏(左)
福津氏からは、「札幌人図鑑は『歌から始まる・手書きのネームプレート・スケッチブックの3つのキーワード』という3つの決まりごとで、1年365日札幌で活躍されている方を紹介するウェブサイトとして開始。3年がかりで公約の1000人インタビューを達成し、JCOM札幌で番組化が決まり、現在では同じスタイルの図鑑が全国にできるまでになった。家庭用のビデオカメラと、手書きのボードを持って取材、編集をこつこつと続けたことで、節目の回には知事や札幌市長にも出演いただいたり、公開収録も行ったり、1000人目にはノーベル化学賞を受賞された鈴木教授にも出演いただき夢が叶えられた。ウェブにアーカイブされた動画は、ネット情報でありながら即効性はないが、手渡しのように広がる効果を感じるので、漢方型メディアと称している。信頼できるかけがえのない方々にたくさん出会えたことは財産。自分に自信がもてるようになり、新しい挑戦も楽しめるようになった。」と、笑いあり涙ありの楽しい1000人ダイジェスト動画解説をまじえて、新たな価値創出の源泉たるご講演をいただきました。
鈴木氏からは、「固定概念にとらわれず商品を見つめなおし、いかに産地から鮮度よく流通させるか。既存の市場への挑戦だったが、ロス軽減と少量多品種という顧客である花屋のニーズにどう対応するかを考え、インターネットを活用して仕入れ時間の短縮を図る仕組みを作った。しかし、仕組みだけでは売れないもの。顧客から支持を得られるには、きめこまやかに商品知識、商品価値、プロの情報を伝えた。花は、生鮮品なので鮮度が大切。消費者の手元に届いてから長持ちすることが必要で、そのためにも日持ち試験室を作り研究している。花のビッグデータを作りたいと考えている。花の魅力や感動、ストレスに対する花の癒し効果、花の香り等も数値化してみたい。日本は、いけばな文化のある世界有数の花大国。日本には花の特許が多い。IoTデザインガールには、花文化を大切にして「花×(かける)○○」のような、花の新しい価値をデザインしてほしい」とご講演をいただきました。
渡辺先生からは、「『空飛ぶ車をデザイン』するときには、車だけデザインしても使えない。空飛ぶ車が飛び回る社会をデザインしなければ、車は飛べない。外側から徐々に考え、最後に中身を考える、この順番の思考法が、今後ますます重要になる。IoTはコネクティビティであり、さまざまな問題につながって、影響を与え合うもの。価値創出能力は、ベースに論理思考、その上にイノベーティブな思考、システム思考とデザイン思考があり、そして各種の分野を同時に思考し、統合する能力と個々の専門性があいまった構造になっている システム思考は、全体俯瞰。デザイン思考は、マインドセット。共感力をもち、多様性を尊重し、楽観的に、失敗経験からも学び、好奇心を持ち続け、失敗を恐れないチャレンジャーで、人を巻き込んでいく。考える全体像においては、問題の捉え方、自分達が解くべき問題が何か、問題を定義することが重要。解くべき問題を定義した後に、提供価値、ソリューションコンセプトを考える。これを何度も、抽象度の高いまま考え続け、スパイラルアップする。問題定義と提供価値とソリューションコンセプトの全てに整合性があるかを考え、価値を最大化していく。解決策は、その後に機能設計、物理設計する。IoTデザインガールは、その思考方法を学んでいる。」と新しい価値をデザインする際に必要な思考プロセスについてご講演をいただきました。その後、参加者はグループごとにワークショップに挑戦しました。
ワークショップの様子
ランチミートアップの様子
(閉会挨拶をする地域IoT官民ネット
共同代表 一般財団法人全国地域情報化推進協会
専務理事 松村 浩(まつむら ひろし))