総務省北海道総合通信局は、北海道テレコム懇談会と共催し、令和2年10月1日(木曜日)、シビックテックによるオープンデータの効果的な活用事例やその制作過程を紹介するオンラインセミナーを開催しました。 本セミナーはライブ配信ということもあり、北海道のみならず全国から119名の方々が視聴されました。
挨拶する松井局長
セミナーでは、はじめに松井 俊弘(まついとしひろ)総務省北海道総合通信局長が、今回のこの取組をきっかけとして、多くの関係者のネットワークや協力のなかで、地域が抱える課題解決に繋がっていくことを期待する旨を挨拶しました。
続いて、北海道と札幌市のオープンデータを利用した「北海道新型コロナウイルスまとめサイト(
https://stopcovid19.hokkaido.dev/)」を立ち上げた有志チーム「JUST道IT」のメンバーにお話を聞きました。
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■セッション1 「JUST道IT」の活動報告
有志チーム「JUST道IT」による「北海道新型コロナウイルスまとめサイト」を立ち上げた森 雄大(もり たけひろ)氏と山形 巧哉(やまがた たくや)氏から、コロナ禍において何かの役に立ちたいという意思に共感し、既存の組織の枠を超えてたくさんの人がSNSなどでつながりながら、それぞれができることを集積させた経緯の報告がありました。
セッションの様子1
セッションの様子2
■セッション2 「データ」の重要性
喜多 耕一(きた こういち)氏、井口 奏大(いぐち かなひろ)氏、吉沢 太佑(よしざわ たいゆう)氏から、データ提供側とデータ活用側の両面から、どのような動きがあったのか、どうしたら利活用につなげやすくなるのかをお話いただきました。
井口氏からは、行政の情報発信の際には、人がわかりやすいPDF形式だけでなく、パソコンで処理しやすい「生データとセットで公開しませんか」という提案がありました。
喜多氏からの説明
井口氏からの説明
■セッション3 今後の展望
関氏からの説明
登壇者全員で意見交換
同サイトの原形となった東京都版サイトの制作に関わられた関 治之(せき はるゆき)氏から、オープンデータ、オープンソースに基づいたシビックテックがお互いに改善しあい、壁を壊していく可能性の展望をいただきました。
その後、登壇者全員でのディスカッションとなりました。「小さい市町村はどんなデータを出せばよいのでしょうか」という質問には、山形氏から、とにかく出していく、それが重要なポイントとのコメントがありました。10代で「JUST道IT」に参加している吉沢氏からは、小さなところにとどまっていると考えが偏るが、別のグループに入っていくと考え方がアップデートされるので、「迷ったら新しいことに挑戦するようにしています」という勇気にあふれた発言がありました。。
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「北海道新型コロナウイルスまとめサイト」は、感染状況をわかりやすく見せてくれただけではなく、さまざまなことを教えてくれました。オープンデータが正しい情報をより早くわかりやすく伝えることに役立つ、という実例を示したということは、その中の一つです。
本セミナーの様子は、YouTubeで
アーカイブをご覧いただけます。
■SLi.DOにより質問を受付け、時間の範囲で回答をいただきました。
SLi.DOで寄せられた質問の例
■※本セミナーの周知ビジュアルは、「JUST道IT」にグラフィック提供で参加されている木藤充博(きとう まさひろ)氏にデザインを依頼したものです。
(Illustration by LITTLEKIT under CC BY 4.0)
<関連資料>
■「北海道新型コロナウイルスまとめサイト」がみせてくれたもの
−10月1日 オープンデータセミナーをオンラインで開催−(令和2年9月10日 当局報道資料)
https://www.soumu.go.jp/soutsu/hokkaido/2020/0910.html