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「電波利活用セミナー2024 −不感地域の解消やDX浸透に資する次世代通信システム−」を開催

令和6年12月25日up
 北海道総合通信局は、令和6年12月18日(水曜日)、北海道テレコム懇談会との共催により、「電波利活用セミナー2024」を開催しました。
 電波利活用セミナーは、電波政策の動向や無線通信に係る最新の技術開発など、電波の利活用促進について広く周知することを目的として例年開催しており、今回は非地上系ネットワーク(NTN)について、各登壇者から講演いただきました。
 
主催者挨拶 総務省北海道総合通信局長 田 義久(たかだ よしひさ)
主催者挨拶 総務省北海道総合通信局長 田 義久(たかだ よしひさ)

基調講演

演題:「NTNをはじめとする最近の電波政策の動向について」PDF

  講師:総務省 総合通信基盤局電波部電波政策課長 中村 裕治(なかむら ゆうじ)

  基調講演では、5Gの普及・展開状況、NTN発展の変遷、衛星ダイレクト通信やHAPSに関する制度整備、令和6年度周波数再編アクションプラン等最近の電波政策の動向を説明しました。
 また、令和6年1月に発生した能登半島地震における被災状況や官民連携による復旧に向けた取組について説明し、高度化する災害対応において、災害対策用移動通信機器の貸出等の総務省の取組を紹介しました。
 
中村 裕治(なかむら ゆうじ)
 

課題紹介

演題:「低軌道衛星通信の利活用に関する道内市町村の現状・課題」PDF

  講師:北海道総合政策部次世代社会戦略局デジタルトランスフォーメーション推進課
     地域デジタル担当課長 岡田 茂也(おかだ しげや) 氏

  課題紹介では、北海道内での低軌道衛星通信の活用事例や、令和6年に道内市町村を対象に3回実施した衛星通信の利活用に関するアンケート結果についてご説明いただきました。衛星通信に対する関心の高さの反面、導入に向けた課題があることや道内自治体からのニーズについてご紹介いただきました。
 
岡田 茂也(おかだ しげや) 氏
 

講演

演題:「能登半島地震でのStarlinkによる支援対応とStarlinkを活用したインフラ整備・DX促進事例」PDF

  講師:KDDI株式会社ビジネス事業本部ビジネスデザイン本部    
     官公庁営業部副部長 安房 剛士(あわ たけし) 氏

  講演では、Starlinkの仕様、環境耐性、利用料金等に続いて、能登半島地震での同社の対応状況やStarlinkの使用実績、また、災害対応において顕在化した課題を踏まえた今後のあるべき姿についてご説明いただきました。  
 Starlinkを用いたユースケース紹介では、非常時利用だけでなく平時のネットワークとしての利用想定に加えて、不感地域での活用例について北海道内での導入実績も交えてご説明いただきました。  
官公庁営業部副部長 安房 剛士(あわ たけし) 氏  
 

演題:「宇宙RAN事業HAPS実用化に向けたSpaceCompassの取組」PDF

  講師:株式会社SpaceCompass宇宙RAN事業部部長 箕輪 祐馬(みのわ ゆうま) 氏

  講演では、HAPSの仕様や特徴、2026年の日本国内へのサービス提供やグローバル展開に向けた取組に続き、早期実用化に向けた研究開発状況について概要図を交えて詳細にご説明いただきました。
 また、HAPSを用いたユースケース紹介では、エリア拡大、災害対策、離島等不感地域の通信等幅広くご説明いただき、北海道特有の課題解決を見据えたユースケースについてもカバーエリアや北海道内での導入における課題を含めてご提案いただきました。  
宇宙RAN事業部部長 箕輪 祐馬(みのわ ゆうま) 氏
 

演題:「ユビキタスネットワーク構想」(掲載期間:令和7年1月17日(金)まで)

  講師:ソフトバンク株式会社法人統括コミュニケーションサービス本部コミュニケーションサービス
     第2統括部ネットワークサービス開発第2部部長 古田 信一(ふるた しんいち) 氏

  講演では、ユビキタスネットワーク構想の実現のために不可欠な衛星通信やHAPS等のNTNソリューション全体について、NTNを地上ネットワークと統合し実現する通信ネットワークの将来像を踏まえてご説明いただきました。
 また、HAPS及びStarlinkに加えて同社がサービスを提供するEutelsatOneWebについて各システムの特徴や通信技術に加えて、能登半島地震での対応状況やユースケースについてもご紹介いただきました。
 
第2統括部ネットワークサービス開発第2部部長 古田 信一(ふるた しんいち) 氏 
 

展示ブース

 本セミナーでは、会場内に講演企業による展示ブースを設置し、StarlinkアンテナやHAPS模型等を展示しました。各社担当者から参加者へご説明いただく等、休憩時間や閉会後には活発な様子が見られました。
 
KDDI展示ブース
KDDI株式会社様 展示ブース
 
ソフトバンク展示ブース
ソフトバンク株式会社様 展示ブース
 
株式会社SpaceCompass様 展示ブース
株式会社SpaceCompass様 展示ブース
 
展示ブースでの説明の様子
展示ブースでの説明の様子
 
 参加者からのアンケート結果では、「国がどのように電波利活用を進めていくのか知ることができた。」、「北海道内各市町村の様々な実態、要望や導入に関する課題を知ることができた。」「ネットワークについて仕組みがわからず使っている部分も多いため大変勉強になった。」等の意見が多く見られました。
 本セミナーでは、各講演においてNTN全体のシステム紹介から北海道地域特有の課題解決に資するユースケースの紹介があり、展示ブースでは各担当者から直接説明を受けられる等、参加いただいた地方公共団体や民間企業等にとって、NTN導入に向けたハードルを下げられるような機会となりました。
 北海道総合通信局では、今後も北海道の電波利活用の促進、地域課題解決に向けた取組を推進してまいります。

<参考資料>
・「電波利活用セミナー2024」を開催(令和6年11月12日報道発表)
 https://www.soumu.go.jp/soutsu/hokkaido/2024/1112.html

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