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サイバーセキュリティ・カフェin紀南を開催(2022.12.15)

2023年1月12日 掲載

 関西サイバーセキュリティ・ネットワーク事務局は、令和4年12月15日(木)、和歌山県田辺市内の会場及びオンラインにより、地元の企業や団体等のサイバーセキュリティ意識の醸成や、セキュリティ対策レベルの向上を目的として、「サイバーセキュリティ・カフェin紀南」を開催しました。本イベントでは、サイバー攻撃の現状やサイバーセキュリティ対策をより身近な問題として感じていただけるよう、分かりやすく説明するミニ講演と、素朴な質問や相談ができる座談会を実施しました。


主催者挨拶(井上局長)

 冒頭、主催者を代表し、近畿総合通信局長の井上が挨拶を行い、「大阪府内の病院において、サイバー攻撃により電子カルテシステムが障害を受け通常診療ができなくなるなど、業務に深刻な影響を及ぼす事例が発生している。サイバー空間は利便性の向上をもたらす反面、攻撃を受けた時の影響は計り知れず、非常に大きなものとなる。セキュリティ対策を確実に行うことはいうまでもなく、事業継続の観点からサイバー攻撃からの復旧について日頃から備えておくことも重要である。」と指摘しました。

ミニ講演

「ネット犯罪等の防止について」 

 まず、和歌山県田辺警察署 地域課 巡査部長の神保元希氏から、サイバー犯罪の動向や和歌山県内での被害・相談状況、実際のトラブル事例などについて説明がありました。偽サイトや詐欺サイトによる被害に関する相談が特に増加しており、近年偽サイトの作りが精巧になっていることから、複数の特徴をチェックし慎重に見極めることが必要であるとお話いただきました。そのほか、増加している手口としてランサムウェアや標的型攻撃メール、サポート詐欺、SNSのID(アカウント)不正利用などについて解説があり、日頃から注意することとして、ID・パスワードの管理徹底や各々のセキュリティの意識・知識の向上が特に大切であると呼び掛けました。

「サイバー攻撃の現状と最新のセキュリティ対策」 

 次に、クオリティソフト株式会社 営業本部 アカウントマネージャーの小山裕輔氏から、企業・団体など組織における被害が増加しているサイバー攻撃の現状やその対策について説明がありました。ランサムウェア・標的型攻撃のほか、近年、セキュリティ意識の高い大企業を直接標的とせず、取引先や傘下の企業など対策の甘い組織を攻撃の足掛かりとして狙う「サプライチェーン攻撃」が増加しており、中小企業等においても十分な対策が必要であると注意喚起しました。また、セキュリティ対策として、既知のマルウェアをパターンマッチングにより防ぐウイルス対策ソフトに加え、未知の脅威への対策として、プログラムの振る舞いにより悪意のあるマルウェアかどうか判断する検出方法(ビヘイビア)が可能な製品などを組み合わせた「多層防御」が重要であること、組織内における脆弱性の適切な把握と是正が大切であることをお話いただきました。


ミニ講演の模様


クオリティソフト株式会社 小山氏

 

座談会

 最後に、NPO情報セキュリティ研究所 代表理事の臼井 義美氏をモデレーターに迎え、講演いただいた2名のパネリストとともに座談会を行いました。座談会では、近年被害が増加しているランサムウェアに対する疑問・不安や、被害を受けたときの復旧にかかる手段やコストなどの具体的な質問のほか、セキュリティ人材育成のための分かりやすいテキストの要望や講演の感想など、参加者から様々なお話をいただき、改めてセキュリティ対策について考え直す機会となりました。


NPO情報セキュリティ研究所 臼井氏


座談会の模様

 

 当日は、会場・オンラインの計32名が参加し、座談会では会場参加者から質問が多く寄せられ、当初予定していた時間を上回るなど、参加者のサイバーセキュリティに対する関心の高さが伺えました。

 近畿総合通信局は、今後も関係機関と連携して、近畿地域でのサイバーセキュリティ対策の周知・啓発に取り組んでいきます。

※関西サイバーセキュリティ・ネットワーク事務局:近畿総合通信局、近畿経済産業局、一般財団法人関西情報センター


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連絡先

近畿総合通信局 サイバーセキュリティ室/情報通信部 情報通信連携推進課
電話:06-6942-8623

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