近畿総合通信局は、2025年5月21日(水)に大阪市内で、「生成AIとBeyond 5Gが変える未来・技術革新とグローバル社会」と題したセミナーを開催し、約100名の方にご参加いただきました。
高度なAIシステムに関する国際的ルールを議論するため、2023年5月G7広島サミットでの合意に基づき、「広島AIプロセス」が立ち上げられました。
本講演では、その国際調整を行っている最前線の立場から、議論の背景や最新の政策動向について紹介しました。
「AIによる便益を最大化し、課題やリスクを管理するためには、各国、各国際機関がそれぞれ異なるアプローチを取っていることを認識しつつ、産官学、市民社会といったマルチステークホルダーの参画を得て議論し、国境を越え相互運用性を確保したルール作りと促進が重要である。
高齢化・人口減少の中で、社会・経済の発展にはAI活用は欠かせないものであり、安全で安心して信頼できるAIの実現が必要となる。我が国としては、国際的な議論をリードしていきながら、国内と海外のルールができる限り一貫性あるものにするとともに、国際的なAIガバナンスの向上と発展を目指していきたい。」と述べました。
次世代情報通信インフラ「Beyond 5G」ついて、民間企業や大学等による研究開発・国際標準化を恒久的に支援する「Beyond 5G基金事業」と、Beyond 5G 戦略2.0において我が国の戦略分野として位置づけられている、「オール光ネットワーク」「非地上系ネットワーク」「無線アクセスネットワーク」について紹介しました。
「Beyond 5Gは、低遅延・高信頼・低消費電力で、あらゆるモノがあらゆる場所で繋がることが可能となるため、今後訪れるAI社会を支えるデジタルインフラとしての役割が求められている。国際競争力の強化や経済安全保障の確保を図るため、研究・開発を支援することで我が国発の技術を確立し、社会実装・海外展開を目指していきたい。
これらの取組の一環として、大阪・関西万博において、我が国の研究開発や最先端技術を世界に発信する『Beyond 5G ready ショーケース』を開催する。
次世代情報通信がもたらす未来社会や最先端技術を体感しに、ぜひ足を運んでいただきたい。」と述べました。
近畿総合通信局では、今後もこのようなセミナーを通して情報通信に関する最新の取組などの情報提供を行ってまいります。
総務省では、5月26日(月)から6月3日(火)まで大阪・関西万博の会場で、Beyond 5Gの実現により未来の社会・生活がどのように変わるのかを映像・体験・展示の3つのゾーンを通して紹介しました。
空飛ぶ基地局HAPSを操作して災害時の途絶した通信の復旧や、モノに触れる感覚を伝える特殊なグラブを使い、AIアバターとキャッチボールを楽しむことができるなど、体験の各ブースでは、子どもから大人まで楽しむ姿が見受けられました。また、研究開発や先端技術の展示ゾーンでは、説明員の話に耳を傾け、質問される様子もありました。
開催期間中、国内の幅広い年齢層の方だけではなく、海外の方も多く来場されるなど、会場は連日賑わいを見せていました。