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「四国コンテンツシンポジウムin道後」を開催

 四国総合通信局、四国コンテンツ協議会及び四国情報通信懇談会は、平成26年7月8日(火)に愛媛県松山市において、「四国コンテンツシンポジウムin道後」を開催しました。
 本シンポジウムは四国への観光客誘致、移住等をさらに促進し、四国を元気づけるため、四国4県での取組を紹介するとともに、今後のインターネット配信や海外に向けた展開の方向性について議論するために開催されたもので、放送事業者、コンテンツ制作会社、教育機関、官公庁などから約230名の参加がありました。

写真:シンポジウムの様子

シンポジウムの様子

 シンポジウムでは、まず初めに、慶應義塾大学大学院教授 中村 伊知哉(なかむら いちや)氏より、「みんなで・つながって・そだてる『クール』」と題した基調講演がありました。
 本講演において、中村(なかむら)氏は、「外国の人々は日本が海外に向けて発信しているキャラクターを通して日本をよく見ている。日本のポップカルチャーの文化は、『輸入、多様、自由、大人+子供、参加、技術+表現』の6つの特徴を持っており、技術と文化、ネットの組合せが日本の次の力の源泉となる。」と話されました。
 また、日本が世界一の情報発信国であること、日本は外国人から世界一「創造的、クリエイティブな国」であると認められていることなどについて触れ、自信を持って外に向けて情報発信していくことが重要であると述べられました。

写真:中村(なかむら)教授の御講演の様子

中村(なかむら)教授の御講演の様子

 続いて、講師の中村(なかむら)氏をコーディネーターとして、パネリストには4県の取組において中心となって活動されている方々4名をお迎えし、コンテンツを軸とした四国の活性化や移住等に係る各県の取組の成功例や課題等について、ディスカッションを行いました。

写真:パネルディスカッションの様子

パネルディスカッションの様子

写真:コーディネーター 中村 伊知哉(なかむら いちや)氏

コーディネーター 中村 伊知哉(なかむら いちや)氏

 

 ディスカッションでは、はじめに中村(なかむら)氏から、「本シンポジウムの目的は、人口が減少傾向にある四国の元気をひき出そう、ということである。文化、経済に貢献するコンテンツを軸に、観光、オフィシャル、物産等の産業をつなぎ、コンテンツで情報発信することにより四国を元気にし、最終的には四国に住む人を増やしていく方策を考える必要がある。そのためには、各県の取組の成功や失敗を共有し、課題や展望をディスカッションしたい。」との発言がありました。

 これを受け、まず徳島県を代表して、ユーフォーテーブル有限会社 代表取締役の近藤 光(こんどう ひかる)氏から、「自社制作アニメがオリコンでBlu-ray Disc部門1位となったり、外国でも爆発的に売れている事実は、本会場の皆様にもあまり知られていない。2009年に徳島にスタジオを構え、徳島でイベントをするために始めた『マチ★アソビ』は、現在集客7万人。地元に何か貢献するために始めたアニメ『おへんろ。』も四国各県で放送されている。」等の積極的な取組内容が紹介されました。

 続いて香川県からは、商工労働部観光交流局次長の秋山 浩一(あきやま こういち)氏より、「他県と同様の事業を展開したのでは知名度UPにつながりにくい、ということで始めたのが『うどん県』。讃岐うどんという大きな牽引車が『瀬戸内海、食、アート』の3つのキーワードを引くというイメージのプロジェクトであり、4年目を迎えた本プロジェクトなどを通じて知名度は14位に上昇。香川県全体で盛り上げていく気運も醸成されている。」と、継続した取組による成功例が紹介されました。

 また、愛媛県においては、松山市産業経済部企画官兼都市ブランド戦略課長 矢野 博朗(やの ひろあき)氏から、「松山の良さを見つめ直し、磨き、全国へ魅力発信していく市民参加による『だんだん松山プロジェクト』の中で、『いい、加減。まつやま』というメッセージを伝えるために制作した松山発のオリジナルアニメーション『マッツとヤンマとモブリさん』は、6言語の字幕表示で世界に発信されており、再生回数は10万回超。第三回観光映像大賞の特別賞を受賞した。」と注目を集めている取組事例の紹介がありました。

 高知県からは、産業振興推進部副部長の伊藤 博明(いとう ひろあき)氏より、「高知県の魅力は、家族のようなあたたかい県民性。『高知県は、ひとつの大家族やき。高知家』というキャッチコピーや『高知家の唄』により、移住者は121組(平成24年度)から270組(平成25年度)となった。また、本プロジェクトは高知県民からも大きな賛同を得ている。今年度も『高知県のええもん、ぜーんぶおすそわけやき。高知家』をスローガンに、官民一体で具体的成果につながるプロモーションを実施したい。」と、これまでの成功事例及び今後の取組についての説明がありました。

写真:パネリスト 近藤 光(こんどう ひかる)氏 秋山 浩一(あきやま こういち)氏

パネリスト 近藤 光(こんどう ひかる)氏
          秋山 浩一(あきやま こういち)氏

写真:パネリスト 矢野 博朗(やの ひろあき)氏 伊藤 博明(いとう ひろあき)氏

パネリスト 矢野 博朗(やの ひろあき)氏
        伊藤 博明(いとう ひろあき)氏

 

 その後のディスカッションでは、4県の異なるアプローチからの取組における成功した部分及びその問題点について、意見交換が行われました。
 最後に、コーディネーターの中村(なかむら)氏は、「四国地域のパワーを発揮するためには、それぞれに異なった歴史や文化、産業を持つ4県がその違いを活かすこと、まとまって総合力を発揮することの両方が必要である。これらの取組には、行政の力はもちろんのこと、産業界や学界も含めた総合力を生かし、4県のコミュニケーションと交流を高めていく必要がある。」とまとめられました。

 四国総合通信局では、今後も地域からの情報発信によるデジタルコンテンツの流通促進を目的としたセミナーを開催する予定であり、関係機関と情報共有することで、地域づくりや人づくり、四国を元気づける地域コンテンツの流通促進を図る方策について、御理解を深めていただく機会となるよう取り組んで参ります。

写真:各県の取組展示の様子1

各県の取組展示の様子1

写真:各県の取組展示の様子2

各県の取組展示の様子2

 

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