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「四国コンテンツシンポジウムin高松」を開催

 四国総合通信局は、四国コンテンツ協議会、四国情報通信懇談会及び情報通信交流館(e−とぴあ・かがわ)と共催で、平成26年12月11日(木)に高松市において、「四国コンテンツシンポジウムin高松」を開催しました。
 本シンポジウムは四国への観光客誘致、移住等をさらに促進し、四国を元気づけるため、四国4県における地域の特色を活かしたコンテンツの制作・発信に関する取組を紹介するとともに、今後のインターネット配信や国内外に向けたコンテンツによる地域活性化について考える機会とするために開催されたもので、放送事業者、コンテンツ制作会社、官公庁などから85名の参加がありました。

 シンポジウムでは、まず初めに、香川大学大学院教授 原 真志(はら しんじ)氏より、「コンテンツ生産・消費・政策のグローバルダイナミクスと地域活性化」と題した基調講演がありました。
 本講演において、原(はら)氏は、ハリウッド映画産業を中心としたコンテンツの生産・消費・政策支援をめぐるグローバルな動きと技術・メディアの最新動向について触れながら、日本におけるコンテンツを活かした地域活性化に向けて情報発信するためには、地域の人々が映画の作成に主体的に関与することが大切で、「地域・いい映画・弱い人々の価値」を「つなぎ・育てる」ことにより、「経済的な意義」と「社会的な意義」を両立させる日本型コンテンツ振興モデルによる日本的価値とコンテンツ振興の一体化が必要であると説明されました。そして、「いい映画を、求める人に。いいものを、違いが分かる人に。人をつなぎ、思いをつなぐ。人が元気になり、そして地域も元気になる。」そのような姿を求めていければと思っている、と締めくくられました。

写真:原(はら)先生の御講演の様子

原(はら)先生の御講演の様子

 

 続いて、四国大学教授の山本 耕司(やまもと こうじ)氏を司会に、講師には4県において地域活性化に先導的な取組をされている方々4名をお迎えし、地域の魅力を広く国内外に発信する上での課題やその解決策、地域活性化に向けた今後の取組等について、会場からの質疑も交えながらトークセッションを行いました。

写真:トークセッションの様子1

トークセッションの様子1

 トークセッションでは、はじめに徳島県を代表して、株式会社あわえ代表取締役の吉田 基晴(よしだ もとはる)氏から「『地域の魅力を伝える!』地域コンテンツクリエイター育成について」と題し、地域に密着し、すてきな「こと」や「もの」等地域の魅力を発信するデジタルクリエイターを育成し、地域の若者が地域に定着するまちづくりに向けた取組が紹介されました。

 【御講演の概要】『地域の魅力を伝える!』地域コンテンツクリエイター育成について(PDF 316KB)PDF

 次に高知県からは、株式会社海洋堂館長の宮脇 修(みやわき おさむ)氏より「いまやらねばいつできる わしがやらねばたれがやる」と題し、10年ほど前から「限界集落」が話題になっていた四万十町に「海洋堂ホビー館四万十」や「海洋堂かっぱ館」を設立し、大勢の観光客誘致に成功した事例や、今後のさらなる観光客増に向けた意気込みが紹介されました。また、会場には海洋堂のフィギュアが展示され、来場者の好評を得ていました。

写真:フィギュア展示の様子

フィギュア展示の様子

 

 続いて香川県からは、一般社団法人まちテレ専務理事の中野 裕介(なかの ゆうすけ)氏より「テクノロジーを活用した新しいネットメディアへの取り組み」と題し、USTREAMと提携したネット動画による地方からの映像配信の他、最先端のデジタルアートにチャレンジしたアートイベントの取組が紹介されました。また、CGや映像合成、4K、マルチコプターを駆使した空撮など高度な映像制作をする中で、人材育成の必要性について話されました。

 【御講演の概要】「テクノロジーを活用した新しいネットメディアへの取り組み」(PDF 304KB)PDF

 また、愛媛県からは、株式会社愛媛CATV常務取締役白石 成人(しらいし なると)氏より「演劇コンテンツを海外へ ≪愛媛県コンテンツ海外輸出モデル事業≫」と題し、地域密着メディアとして「ど・ローカル宣言」を貫く同社が、その対極となる「制作コンテンツの海外展開」に地域活性化の光明を見いだして、オールえひめ体制で海外に向けて情報発信に臨む取組の紹介がありました。

 【御講演の概要】演劇コンテンツを海外へ≪愛媛県コンテンツ海外輸出モデル事業≫(PDF 304KB)PDF

 その後のトークセッションでは、会場から「四国地域が活性化するための発想転換のポイント」「人材を育成していく上での問題点と解決策」「海外へのコンテンツ発信と連携したPRの取組」等の質問があり、パネリストからこれまでの経験を踏まえた回答を受けたほか、地域コンテンツの発信とパネリストそれぞれのビジネスとの関わり、官や大学への要望など活発な意見交換が行われました。

写真:トークセッションの様子2

トークセッションの様子2

 最後に、司会の山本(やまもと)氏は、「四国の良いところを地域の人が見つけ、海外あるいは全国に発信するためには、良いものを良いと表現できるクオリティの高いコンテンツを制作する人材の育成が必要である。四国4県それぞれの特徴を活かしたコンテンツを全国、海外の人々に届けることが、インバウンドにつながり、さらに地域活性化につながると期待したい。」とまとめられました。

 【トークセッションの概要】四国からのコンテンツ発信による地域活性化を考える(PDF 396KB)PDF

 四国総合通信局では、今後も地域からの情報発信によるデジタルコンテンツの流通促進を目的としたセミナーを開催し、関係機関と情報共有することで、地域づくりや人づくり、四国を元気づける地域コンテンツの流通促進に取り組んで参ります。

写真:シンポジウムの様子

シンポジウムの様子

 

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