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INFO・NET信越 Vol.224 (平成29年4月5日発行)

News1:新潟大学駅南キャンパス「ときめいと」にて「電波の有効利用と無線通信技術セミナー」を開催
−安心安全な山岳高原観光・マウンテンリゾートをめざして−

 【実施日】 平成29年3月21日(火) 14時00分〜16時30分
【実施場所】 新潟大学 駅南キャンパスときめいと(新潟県新潟市中央区)
【実施概要】
 信越総合通信局では、国立大学法人新潟大学工学部附属国際情報通信研究センター、信越情報通信懇談会(電波利用委員会)及び信越電波協力会との共催により、平成29年3月21日に新潟大学駅南キャンパス「ときめいと」(新潟県新潟市中央区)において、安心安全な山岳高原観光・マウンテンリゾートの実現に資する新たな電波利用の促進を目的とした「電波の有効利用と無線通信技術セミナー」を開催し、救難救助機関及び通信機器等に関連する地元企業などから50名の参加をいただきました。

 近年、国民のみならず海外からの来訪者によるマウンテンスポーツ及びレジャー人口の増加に伴い、山岳・雪崩遭難事案が増加しており、遭難者の捜索及び救難救助に当たっては、一刻を争うもので、警察、消防及び自治体等の機関を始めとした多数の捜索及び救難救助関係者等により、昼夜天候の区別無く長期間にわたって実施されている状況であり、一層の効率的かつ迅速な対応を求められてきています。
 このような状況から、信越総合通信局では、平成28年度「山岳・雪崩等遭難者電波探索システムのための周波数有効利用技術に関する調査検討会」(座長:笹森 文仁 信州大学 准教授)を主宰し、山岳・雪崩遭難者電波探索システムの電波の反射を利用した探索を行う技術について検討することで、一刻を争う捜索及び救難救助の円滑かつ迅速化、捜索及び救難救助関係者等の二重遭難回避と負担軽減を図り、周波数を有効利用するための方策、技術的条件の策定に資することを目的に実施してきました。
 この技術に関しては、今後、技術的条件等がまとまり、制度が整うと、捜索及び救難救助関係者等にとっても朗報になるものと期待されているものですので、調査検討会での検討結果について審議の上、取りまとめられた成果を踏まえ、山岳・雪崩等遭難者の捜索及び救難救助に活用が期待される無線通信技術に関して、セミナーを開催致しました。

 冒頭の開講式では、信越情報通信懇談会 不破 泰 会長(国立大学法人信州大学 総合情報センター長 教授)並びに信越情報通信懇談会電波利用委員会 佐々木 重信 委員長(国立大学法人新潟大学工学部附属国際情報通信研究センター長 教授)より、主催者を代表しての挨拶がありました。
 セミナーでは、最初に特定非営利活動法人ACT理事長の 元村 幸時 氏から、「山岳・雪崩遭難の救助について」と題して、山岳・雪崩遭難者の救助業務を行う現場のお立場から、雪崩遭難の態様、救助手法、電波探索システムの利用シーンと導入の必要性等について講演をいただきました。
 続いて、NTTアドバンステクノロジ(株) トータルソリューション事業本部担当課長の 島貫 靖 氏から、平成28年度に信越総合通信局が実施した調査検討会の結果が報告され、屋内(電波暗室)及び屋外(雪氷環境外・雪氷環境内)の実証実験の結果を踏まえ、電波探索システムの導入に向けて必要となる技術的条件等について御説明をいただきました。
 最後に、(株)サーキットデザイン取締役技術部長の 小宮山 真康 氏から、「人位置探知システムについて」と題して、北アルプス等の山岳高原地域を始めとした超広大エリアを歩く登山者等の位置確認を実現するため、過去に開発した動物位置情報システムをベースに、新たな無線通信技術(LoLa変調方式※)を融合したシステムの開発状況と今後の展開(実証試験)について御説明をいただきました。
 参加者からは、雪崩救助の実情、電探システムの有用性、LoLa変調方式などについて、様々な質問が多数寄せられていました。
 また、会場に併設された展示コーナーでは、電波探索システムや人位置探知システムの機器展示が並行して行われ、興味を持たれた参加者からは、質問が寄せられていました。
 短時間でのセミナーでしたが、実際の捜索及び救難救助の現場状況や、遭難者の救助の円滑化のみならず捜索及び救難救助関係者等の安全確保にも資する無線通信技術について役立つことが期待されるセミナーであったと大変好評でした。
 信越総合通信局では、引き続き信越情報通信懇談会などと連携し、電波に関する制度や有効利用、最新の無線技術を含め、電波利用の促進に資するセミナーを適宜、開催していきます。
 ※LoLa変調方式〜周波数拡散方式の原理を利用した変調方式。フロアノイズより低い信号の復調が可能で、超長距離(=超高感度)の通信が可能。 
 

挨拶される 不破会長

挨拶される 佐々木委員長

元村講師

島貫講師

小宮山講師

閉講に当たり主催者御礼挨拶 杉林無線通信部長

機器展示1

機器展示2

セミナーの様子




連絡先

企画調整課
電話 026−234−9940

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