裁定手続の概要

裁定とは

 裁定とは、民事紛争としての公害紛争について、3人又は5人から構成される裁定委員会が所定の手続により、法律的な判断を下すことによって、紛争の解決を図る手続です。裁定には、責任裁定原因裁定の2種類があり、いずれも公害等調整委員会のみが行う手続です。

責任裁定

 責任裁定は、公害に係る被害についての損害賠償に関する紛争が生じた場合に、裁定委員会が損害賠償責任の有無及び賠償額について判断する手続です。責任裁定の対象となる紛争は、公害に係る被害についての損害賠償に関する紛争に限られます。

(1)申請できる方

 責任裁定の申請を行うことができるのは、損害賠償の請求者、つまり被害者とされる側に限られます。加害者とされる側からの申請はできません。

(2)責任裁定を求めることができる事項

 損害賠償責任の有無及び賠償額(例えば、被申請人○○は申請人△△に対して損害賠償金として○○万円を支払え)に限られ、発生源である工場の操業停止あるいは工場の建設計画差止めなどを求めることはできません。

原因裁定

 原因裁定は,裁定委員会が加害行為と被害の発生との間の因果関係の存否について判断する手続です。因果関係以外の事項、例えば損害賠償や環境保全対策の実施などを求めることはできません。

(1)申請できる方

 被害者とされる側のほか、加害者とされる側からも行うことが可能です。

(2)原因裁定を求めることができる事項

 請求内容は、被害と加害行為との間の因果関係についての判断を求めること(例えば、申請人の○○被害は、被申請人の△△による)に限られます。

裁定手続の流れ

(1)裁定の申請

裁定の申請

 原因裁定は被害者又は加害者から、責任裁定は被害者からのみ申請することができ、申請書が提出されることにより開始されます。

 

(2)審問期日(公開)

審問期日

 公害等調整委員会の裁定委員会は、当事者双方からの意見の陳述や証拠調べ、必要に応じ、国費による調査などを順次行っていきます。
 東京から離れた所での現地期日も行います。

 

(3)裁定

裁定

 双方の主張につき、証拠や調査結果等に基づき裁定委員会が法律的判断を行います。

 

裁定の申請手続

 申請に基づいて、裁定委員会が公開の期日を開いて当事者に陳述させ、証拠調べ、事実の調査などを行って事実を認定し、その認定した事実に基づいて裁定を行います。
 手続は、民事訴訟に準じた手続ですが、職権で証拠調べや事実の調査を行うことができるなどの特長があります。

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裁定の効力

 責任裁定については、裁定書の正本が当事者に送達された日から30日以内に裁定の対象となった損害賠償に関する訴えの提起がなかったときは、その損害賠償に関し、当事者間に当該責任裁定と同一の内容の合意が成立したものとみなされます。
 また、原因裁定は、因果関係について公害等調整委員会の判断を示すものであり、当事者の権利義務を確定するものではありません。

職権調停

 裁定の過程で両当事者が解決に向けて合意できそうな場合など、裁定委員会が相当と認めるときは、裁定事件を職権で調停手続に移行することができます。

裁判所からの原因裁定の嘱託

 公害に係る被害に関する民事訴訟が係属している裁判所からの嘱託に基づき、公害等調整委員会が原因裁定を行うことができます。

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裁定手続のフロー図

裁定は、公害等調整委員会の委員3人又は5人から構成される裁定委員会が、公害紛争について法律判断を行うことにより、紛争の解決を図る手続です。裁定には、次の2種類があります。まず一つが、責任裁定で、損害賠償責任の有無及び賠償額について法律判断を行う手続です。もう一つが、原因裁定で、行為と被害との間の因果関係があるかどうかについて法律判断を行う手続です。裁定の手続は、申請に基づいて、裁定委員会が公開の期日を開いて当事者に陳述させ、証拠調べ、事実の調査などを行って事実を認定し、その認定した事実に基づいて裁定を行います。民事訴訟に準じた手続ですが、職権で証拠調べや事実の調査を行うことができるなどの特長があります。裁定の効力ですが、責任裁定は、裁定書の正本が当事者に送達された日から30日以内に裁定の対象となった損害賠償に関する訴えの提起がなかったときは、その損害賠償に関し、当事者間に当該責任裁定と同一の内容の合意が成立したものとみなされます。原因裁定は、因果関係について裁定委員会の判断を示すものであり、当事者の権利義務を確定するものではありません。

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