広域連合

広域連合とは?

 広域連合は、様々な広域的ニーズに柔軟かつ効率的に対応するとともに、権限委譲の受け入れ体制を整備するため、平成7年6月から施行されている制度です。

 広域連合は、都道府県、市町村、特別区が設置することができ、これらの事務で広域にわたり処理することが適当であると認められるものに関し、広域計画を作成し、必要な連絡調整を図り、総合的かつ計画的に広域行政を推進します。

広域連合の特色

 現在、ゴミ処理や消防などの事務を中心に一部事務組合が広く活用されていますが、広域連合は一部事務組合と比較して、次のような特色があります。

  1. 広域的な行政ニーズに柔軟かつ複合的に対応できます。
    • 同一の事務を持ち寄って共同処理する一部事務組合に対して、広域連合は多角的な事務処理を通じて広域的な行政目的を達成することが可能な仕組みとなっています。
      → 都道府県と市町村とが異なる事務を持ち寄って、広域連合で処理することが可能です。
       (ex)
      •  市町村の一般廃棄物に関する事務と都道府県の産業廃棄物に関する事務を広域連合で実施し、広域的・総合的なゴミ処理行政を推進
  2.  広域的な調整をより実施しやすい仕組みとしています。
    •  広域連合は、広域計画を作成しなければなりませんが、広域計画には、広域連合の処理する事務ばかりでなく、これに関連する構成団体の事務についても盛り込むことができます。そして、その構成団体の事務の実施について、勧告することができます。
       (ex)
      •  ゴミ処理施設の運営を行う広域連合の広域計画において、構成団体のゴミ収集方法やごみ減量対策などを記載。これらの実施に関して構成団体に勧告。
    •  構成団体に対し、広域連合の規約を変更するよう要請することができます。
  3.  権限委譲の受け皿となることができます。
    •  広域連合は、直接国又は都道府県から権限委譲を受けることができます。このため、個々の市町村では実施困難でも、広域的団体であれば実施可能な事務を、法律、政令又は条例の定めるところにより、直接広域連合が処理することとすることができます。
    •  都道府県の加入する広域連合から国に、その他の広域連合は都道府県に、権限・事務を処理することとするよう要請することができます。
  4. より民主的な仕組みを採用しています。
    •  広域連合の長と議員は、いわゆる充て職は認めらず、直接又は間接の選挙により選出されます。
    •  広域連合への直接請求を行うことができます。

広域連合の設置手続と規約

  1.  設置手続
    1.  広域連合設置の手続は基本的には一部事務組合と同様で、協議により規約を定め、構成団体の議会の議決ののち、都道府県の加入する広域連合及び数都道府県にわたる広域連合については総務大臣に、その他のものは都道府県知事に許可を申請します。
    2.  都道府県知事は許可をしたときは直ちにその旨を公表(告示等)するとともに総務大臣に報告します。また総務大臣許可のときは直ちにその旨を告示します。
    3.  広域連合は、設置後すみやかに広域計画を作成します。
     
    構成団体の協議、規約作成→構成団体の議会の決議→設置許可申請ー都道府県の加入するものー数都道府県にわたるもの・・総務大臣ーその他のもの・・都道府県知事→設置許可、告示ー都道府県知事・・総務大臣に報告ー総務大臣・・国の関係機関の長に通知→広域連合発足→広域計画制作(設置後すみやかに)
  2.  広域連合の規約

     広域連合の名称、構成団体、区域、処理する事務、広域計画の項目、事務所の位置、議会の組織、議員選挙の方法、執行機関の組織と選挙の方法、経費支弁の方法は、広域連合の規約に定められます。

広域連合設置状況

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