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北海道デジタルインフラ整備・活用促進協議会地域デジタル実装分科会(第3回)を開催

令和6年3月7日up
 北海道総合通信局は、令和6年2月9日(金)、「北海道デジタルインフラ整備・活用促進協議会 地域デジタル実装分科会(第3回)会合」をオンライン形式にて開催しました。
 
 本会合は「デジタル田園都市国家インフラ整備計画」の改訂(令和5年4月)を踏まえ、ワイヤレス・IoTソリューションなどデジタル技術を活用した地域課題解決の推進を目的に、昨年6月に立ち上げ、同年9月の第2回会合からは、北海道庁などとも連携強化し、道内自治体が抱える地域課題の取組方法等について議論を重ねてきました。
 
 過去2回の開催を経て、今回の会合では、冒頭にソリューション紹介、当局および北海道庁からの情報提供のほか、北海道庁HP「未来技術を活用した北海道の地域課題について別ウィンドウで開きます」に寄せられた課題のうち「自治体アプリ」、「農業分野」に関する課題を持つ道内4自治体に登壇いただき、ITベンダーをはじめたとした構成員より情報提供やソリューション提案等を行っていただきました。

ソリューション紹介

「Starlink(スターリンク)について」

KDDI株式会社 ソリューション事業本部 ビジネスデザイン本部 官公庁営業部 地域共創1G 
林 雅一(はやし まさかず)氏
林 雅一氏

 

 ソリューション紹介では、ますます注目を集める衛星ブロードバンドStarlinkについて、Starlinkの概要をはじめ、「令和6年能登半島地震」での支援対応も含めた最近の話題、サービス仕様、ユースケース等について紹介がありました。

 au回線や車載型基地局のバックホール回線としてもStarlinkが使用されており、インターネット接続が困難な個人向けのサービスとしてだけではなく、ビジネスにおけるBCP対策として活用されていることが紹介されました。

未来技術を活用した北海道の地域課題について

課題(1):公式ポータルアプリ「えにわっか」によるデジタル技術を活用した一体的な施策の展開

提案自治体:恵庭市企画振興部企画課
恵庭市

 恵庭市からは令和5年11月より公式ポータルアプリ「えにわっか」の利用普及、市内経済活性化等を目的としてポイント機能の運用を開始するなど、異なる分野を繋げるべく様々な施策を展開しているところ、「より効果的なコンテンツの拡充とアプリの継続利用」という課題を持ち、貯めたポイントの有効な使い方のアイデアについて提供依頼がありました。

えにわっか

 構成員からは「個人間のポイント贈与」や「一日市長権」など示唆に富んだアイデアが多数提供されました。
 
 

課題(2):第1次産業の生産性の維持について

提案自治体:初山別村企画振興室
初山別村

 

 初山別村からは、基幹産業である農業従事者の高齢化、継業者や新規就農者などの担い手不足に伴い、産業の持続性に課題があることが紹介されました。また現在、無人ヘリを利用した防除作業を行っている「初山別村高能率防除組合」が、令和6年度に解散予定であり、ドローンを使った防除作業について就農者からの需要が高まっている状況も紹介されました。

ドロ−ン除草

 

 構成員からは「ドローンはハードの購入よりも操作等オペレーションが重要」であることや「レンタル・リース方式の活用や防除事業者への業務委託」、そして「最近のドローンについては飛行行程のプリセット化による効率的な運航が可能」等のコメントが示されたほか、ドローンに関連する豊富な知識・経験を持つ道内企業、有識者の紹介などがありました。
 
 

課題(3):IT及びドローン等を活用したブドウ栽培事業における霜害防止対策の検討と
省力化の推進

提案自治体:中頓別町産業課産業グループ
中頓別町

 

 中頓別町からは、日本最北端の地域産ワイン製造に向けて、醸造用ブドウの発芽時期(5月中旬から6月上旬)に遅霜被害に遭遇すると、その年の収穫量と品質に大きな影響があることから、地元の間伐材を活用したマキ等の燻煙による保温効果を高めるため、上空からドローンの風圧を活用等、IT技術やドローン等の活用による対策について検討したいとの課題発表がありました。

中頓別町

 構成員からは「簡単操縦・長時間飛行・申請不要という観点、かつ約5時間の連続飛行が可能な有線ドローンという選択肢がある」ことが示されたほか、初山別村同様、ドローンのオペレータ確保についての質問が寄せられました。

 

課題(4):衰退する「共助による草刈り作業」を代替する「ラジコン草刈り機導入」

提案自治体:厚真町まちづくり推進課
厚真町

 厚真町からは、急傾斜の法面での草刈り作業は長時間かかり、現在草刈りを担っている自治会や農事組合員の高齢化も相まって、限界を迎えつつあるという課題の発表がありました。また、厚真町としてはラジコン草刈り機に着目しているが、高額であることから個人や集落単位で購入することが困難であるとの課題もあわせて発表されました。
 

草刈り
 構成員からは、直接、厚真町にラジコン草刈り機取り扱いベンダーからソリューション提案するとのコメントがありました。また、「草刈り機のブレード(刃)に石など固いものが巻き込まれるとブレードを損傷する恐れがあり、河川敷等では厳しい」との声が寄せられたほか、開発中の5G等を活用した遠隔草刈りロボットが紹介されるなど、他自治体同様に、構成員から多くの知見やソリューション紹介等がありました。

総務省からの情報提供

戸澤課長

 

 当局からは、令和5年度補正予算「地域デジタル基盤活用推進事業」の紹介のほか、令和5年度当初予算の同事業において採択された道内の3案件を紹介しました。


 

【実証事業1次採択】

地域デジタル基盤活用推進事業(1)
引用元
地域デジタル基盤活用推進事業
★実証事業の採択案件概要はこちら

【補助事業1次採択】

地域デジタル基盤活用推進事業(2)

引用元
地域デジタル基盤活用推進事業
★補助事業の採択案件概要はこちら

 

【補助事業2次採択】

地域デジタル基盤活用推進事業(3)

引用元
地域デジタル基盤活用推進事業
★補助事業の採択案件概要はこちら

北海道からの情報提供について(Society5.0関係)

道庁

 北海道総合政策部次世代社会戦略局デジタルトランスフォーメーション推進課からは、「北海道Society5.0関連の取組」について述べられ、ほっかいどうテストフィールド推進事業やデジタルチャレンジ推進事業等のご紹介、また未来技術に関する総合相談窓口開設のご案内、そして道が積極的に進めているドローン実証等についてご紹介をいただきました。


 北海道総合通信局では、今後も北海道の成長・地域課題解決に向けた取組を推進してまいります。

<参考>
■ 北海道デジタルインフラ整備促進協議会を機能強化
― デジタル実装や利活用による地域課題解決を強力に推進 (令和5年6月30日当局報道資料)
https://www.soumu.go.jp/soutsu/hokkaido/2023/0630a.html
■デジタル田園都市国家インフラ整備計画(改訂版)」の公表 (令和5年4月25日総務省報道発表) https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban01_02000056.html

 

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