NTSコスト(Non-Traffic Sensitive Cost)(図の緑の部分)は、通信量に依存しないコストで、本来的には、加入電話の基本料でまかなわれるべきコストですが、歴史的な経緯により、通話料(接続料)のコストに含められていました。2004年10月の情報通信審議会答申に基づき、固定電話の需要減による接続料の上昇が通話料の値上げにつながる事態を回避するため、2005年度以降、NTSコストを段階的に、通話料のコストから基本料のコストに付け替えることとなりました。
地域通信市場における競争の一層の進展に加え、2005年度からNTSコストの基本料への付替えが開始されたことに伴い、2005年度のNTT東西の電話のユニバーサルサービス収支は赤字(NTT東西合計で518億円)に転落し、2006年度から電話のユニバーサルサービス制度が発動することとなりました。
NTT東西の2005年度電話のユニバーサルサービス収支
同年11月、初めての第一種交付金・第一種負担金等の認可が行われ、NTT東西への補填額は、合計で151.8億円、番号単価は7円となりました。