Q&A

目次

  • 公害でお困りの方
  • 申請を検討している方
  • 地方公共団体の方
  • 法曹の方
  • 裁判所の方

公害紛争処理制度の利用に関するご相談はこちら

総務省公害等調整委員会事務局
 公調委 公害相談ダイヤル
  TEL:03−3581−9959
  月〜金曜日 10:00〜18:00
  (祝日及び12月29日〜1月3日は除く)

1.公害でお困りの方からよくある問い合わせ

2.申請を検討している方からよくある問い合わせ

  1. 2−1 申請前
    1. (1) 手続全般
      1. 公害等調整委員会に調停、裁定等の申請をする場合はどうすればよいのですか?
      2. 調停、裁定等の申請は、どこにすればよいのですか?
      3. 申請書を作成したのですが、不備がないか等を確認してもらえますか?
      4. 申請書は何部必要ですか?
      5. 公害等調整委員会の手続はどこで行われるのですか?
      6. 解決までにどのくらいの日数がかかりますか?
      7. 匿名で申請をすることはできますか?
    2. (2) 費用等
      1. 調停、裁定等の申請には手数料がかかるのでしょうか?
      2. 請求する事項の価額を算定することができないのですが、その場合の手数料はどうなるのでしょうか?
      3. 申請手数料以外に費用はかかりますか?
    3. (3) 申請人
      1. 未成年者が手続を利用することはできますか?
      2. 弁護士を立てなくても手続が可能ですか?
      3. 弁護士以外の者を代理人にすることは可能ですか?
      4. 被害者でない者(被害者の家族等)が申請人となることはできますか?
      5. 集団で申請することはできますか?
      6. マンションの管理組合など任意団体でも申請することができますか?
    4. (4) その他
      1. 公害に係る被害について、市区町村へ相談したところ、被害の原因となるものが規制基準を超えていないと言われたのですが、そのような場合でも公害紛争処理制度を利用することは可能ですか?
      2. 市区町村へ苦情の申立てをしていないのですが、公害紛争処理制度を利用することは可能ですか?
      3. 申請が受理されないこともあるのですか?
  2. 2−2 調停
    1. 調停とは、どのような制度ですか?
    2. 相手方が話合いに応じないような態度を見せている場合は、公害紛争処理制度の調停にはなじまないのでしょうか?
    3. 加害者側又は加害者になりそうな側からも調停の申請をすることができるのでしょうか?
    4. まだ被害が発生していない段階で、将来被害が発生するおそれがあることを理由として手続を利用できますか?
    5. 調停の効力について教えてください。
    6. 調停により一旦は問題が解決しましたが、その後、相手方が調停条項に反したことをしています。
    7. 調停事件の記録の閲覧・謄写はできますか?
  3. 2−3 裁定
    1. 裁定とは、どのような制度ですか?
    2. 責任裁定とは、どのような制度で、どのような効力がありますか?
    3. 原因裁定とは、どのような制度で、どのような効力がありますか?
    4. 裁定の申請先はどこですか?
    5. 加害者側又は加害者とされた側からも裁定の申請をすることができるのでしょうか?
    6. 裁定事件の記録の閲覧・謄写はできますか?
    7. これまでにどのような事件が係属したのか知りたいです。
    8. 相手方が期日を欠席するなど手続に応じないような態度を見せている場合、打切りになることはあるのでしょうか?
    9. 裁定事件において、手続の結果、話合いによって解決されることはあるのでしょうか?
  4. 2−4 申請後
    1. 申請後の手続のおおまかな流れについて教えてください。
    2. 申請後の流れについて詳しく教えてください。
    3. 特定の委員を希望することはできますか?

3.地方公共団体の方からよくある問い合わせ

4.法曹関係の方からよくある問い合わせ

  1. 4−1 裁定の効力
    1. 責任裁定の裁定書は債務名義になりますか?
    2. 申立てに時効の中断効はあるのでしょうか?
    3. 裁定内容に不満がある場合にはどのようなことができますか?
    4. 相手方に裁定内容を履行してもらうためには、どのような方法がありますか?
    5. 裁定手続の途中で、話合いによる解決をすることはできますか?
  2. 4−2 訴訟との関係
    1. 裁定手続の途中で訴訟を起こされた場合、手続はどうなりますか?
    2. 先に訴訟を起こしていた場合でも、裁定手続を利用することはできますか?
  3. 4−3 その他
    1. 公害紛争処理制度について弁護士会等で説明を行ってもらうことは可能ですか?
    2. 「鉱業等に関する土地利用の調整手続等に関する法律」に係る不服裁定申請の相談はどこにしたらよいですか?

5.裁判所の方からよくある問い合わせ

  1. 裁判所からの原因裁定の嘱託とはどのような制度ですか?
  2. 原因裁定の嘱託における、手続の開始から終了までの流れについて教えてください。
  3. 原因裁定の嘱託を行うに当たって、事前に受訴裁判所から公害等調整委員会に対し意見を求める必要があるとのことですが、どれくらいで回答がなされるのでしょうか?
  4. 原因裁定の嘱託の手続に関し、使用すべき様式はありますか?
  5. 訴訟当事者から原因裁定の嘱託をすることはできるのでしょうか?
  6. 民事訴訟の鑑定と比較して、どのような特長があるのでしょうか?
  7. 原因裁定の嘱託にかかる手数料はどれくらいでしょうか?
  8. 期間はどれくらいかかりますか?
  9. 原因裁定の嘱託制度の利用についての相談はどこにしたらよいですか?

※更に詳しく解説したQ&Aについてはこちらに掲載しております。あわせてご覧ください。

1 公害でお困りの方からよくある問い合わせ

1−1 公害紛争処理制度の概要

Q1 どのようなものが公害に該当するのでしょうか?

A1 公害とは、事業活動その他の人の活動に伴って生じる相当範囲にわたる大気の汚染、水質の汚濁、土壌の汚染、騒音、振動、地盤の沈下及び悪臭によって、健康や生活環境への被害が生じることをいいます。詳しくはこちらのページをご覧ください。

Q2 どのような解決策がありますか?

A2 公害問題の解決は、「都道府県・市区町村への公害苦情相談」、「裁判所の司法手続の利用」などの方法もありますが、公害紛争処理制度による

  • ○調停(話合いによって様々な措置を相手側に求める)
  • ○責任裁定(損害賠償を求める)
  • ○原因裁定(原因と被害の因果関係の存否の判断を求める)

を利用することも解決方法の一つです。

1−2 公害等調整委員会とは

Q3 公害等調整委員会はどのような組織ですか?

A3 総務省の外局で、(1)調停や裁定などによって公害紛争の迅速・適正な解決を図ること、(2)鉱業、採石業又は砂利採取業と一般公益等との調整を図ること、を主な任務とする行政委員会です。

Q4 公害等調整委員会で、公害の原因を調査してくれるのでしょうか?

A4 公害等調整委員会は、調停、裁定等の手続において、当該事件の解決に必要と認める範囲で、自ら調査を行うことがあります。紛争解決と無関係に調査のみを行うことはなく、当事者からの求めがあるといった理由だけで調査を行うこともありません。なお、調査は国費で行われます。

Q5 公害等調整委員会の委員はどのような人で構成されるのでしょうか?

A5 委員会は、法曹有資格者(元裁判官や弁護士)や医師、行政法や化学などの各分野の専門家7人で構成され、委員は、国会の同意を得て内閣総理大臣から任命されます。現在の委員構成についてはこちらをご覧ください。

Q6 裁判所における民事訴訟との違いはどのようなものですか?

A6 裁判所における民事訴訟との違いとしては、

  1. (1)公害等調整委員会は公害紛争を専門に扱っている行政組織であり、専門的知見を活用した解決を図ることができること
  2. (2)公害等調整委員会が必要と認めた場合は、国費により、専門的な資料の収集・調査が行われること
  3. (3)申請手数料が裁判所における民事訴訟に比べて低く抑えられていること

等があげられます。

Q7 都道府県公害審査会との違いはどのようなものですか?

A7 都道府県公害審査会と比較すると、扱う手続の種類や管轄が異なります。

公害等調整委員会は、裁定事件と、一部の調停事件(重大・広域・県際事件)を扱います。都道府県公害審査会は、それ以外の調停事件を扱い、裁定事件は扱いません。詳しくはこちらをご覧ください。なお、都道府県公害審査会は、公害等調整委員会とは独立して各都道府県に設置される機関であり、どちらが事件を取り扱うかは、上記の管轄に従って決められます。

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2 申請を検討している方からよくある問い合わせ

2−1 申請前

(1) 手続全般

Q8 公害等調整委員会に調停、裁定等の申請をする場合はどうすればよいのですか?

A8 申請書に必要事項を記載の上、公害等調整委員会に提出(持参又は郵送)してください(記載例等はこちら)。ご不明な点は、公調委公害相談ダイヤル(03-3581-9959)にお問い合わせください。なお、都道府県公害審査会への申請については、各都道府県の担当窓口へお問い合わせください。

Q9 調停、裁定等の申請は、どこにすればよいのですか?

A9 裁定事件と、一部の調停事件(重大・広域事件)は公害等調整委員会に申請してください。調停事件のうち、重大・広域事件を除いた事件は、お住まいの都道府県の公害審査会に申請してください。詳しくはこちらをご覧ください。

Q10 申請書を作成したのですが、不備がないか等を確認してもらえますか?

A10 公害等調整委員会では、申請者の希望に応じて、申請書の下書きを事前にお送りいただき、形式面で不備がないか確認をしております。なお、当委員会は両当事者に公正・中立の立場で判断を行うため、申請前の段階での確認は、あくまで形式面にとどまり、申請内容に踏み込んだ相談をお受けすることはできません。

Q11 申請書は何部必要ですか?

A11 申請書・証拠書類(申請書とともに提出していただく必要があります)ともに、被申請人に送付するものも含め、(1+被申請人の数)部が必要です。例えば、被申請人が2名の場合は計3部必要となります。

Q12 公害等調整委員会の手続はどこで行われるのですか?

A12 原則、東京都千代田区霞が関にある、公害等調整委員会の会議室等で行います。東京から離れた所に在住する当事者の負担軽減を図る等の理由により、被害発生地等で手続を行う場合もあります。

Q13 解決までにどのくらいの日数がかかりますか?

A13 事件によって異なりますが、公害等調整委員会では大型事件又は特殊な事件を除く裁定事件について、以下の期間を標準審理期間としています。

  • 専門的な調査を要しない事件:1年3か月
  • 専門的な調査を要する事件:2年
Q14 匿名で申請をすることはできますか?

A14 匿名での申請はできません。

(2) 費用等

Q15 調停、裁定等の申請には手数料がかかるのでしょうか?

A15 請求する事項の価額や手続の種類に応じて手数料がかかります。詳しくはこちらをご覧ください。

Q16 請求する事項の価額を算定することができないのですが、その場合の手数料はどうなるのでしょうか?

A16 請求する事項の価額は、算定することが原則です。

ただし、請求する事項の価額を算定することが不可能な事項(調停申請の中で工場の稼働停止を求める場合など)については、請求する事項の価額を500万円として手数料額を計算します(公害紛争処理法施行令18条2項)。詳しくは公害等調整委員会公害相談ダイヤル(03-3581-9959)にお問い合わせください。

Q17 申請手数料以外に費用はかかりますか?

A17 自らの行う主張立証の準備に必要な費用、自らが手続に出頭するための交通費、弁護士に相談・依頼する場合にかかる費用などはご自身にて負担していただくこととなります。なお、委員会が必要と判断し実施した調査にかかる費用は国費負担となり、申請人の負担はありません。

(3) 申請人

Q18 未成年者が手続を利用することはできますか?

A18 未成年者は、独立して法律行為をすることができる場合を除き、親権者等の法定代理人によらなければ手続を利用することはできません。

Q19 弁護士を立てなくても手続が可能ですか?

A19 可能です。

ただし、一般的には、法律の専門家である弁護士にご相談いただく方が円滑な解決につながりやすいと考えられます。

Q20 弁護士以外の者を代理人にすることは可能ですか?

A20 調停委員会又は裁定委員会の承認を得られた場合には可能です。その場合には、申請書の送付とあわせて代理人承認申請書PDFをご提出ください。

Q21 被害者でない者(被害者の家族等)が申請人となることはできますか?

A21 できません。申請人になることができるのは、公害による被害を主張する者に限られます。

Q22 集団で申請することはできますか?

A22 できます。

ただし、申請人が極めて多人数であるにもかかわらず、代理人や代表者を定めていない場合には、代理人又は代表者を定めるよう求めることがあります。

Q23 マンションの管理組合など任意団体でも申請することができますか?

A23 可能です。法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものも、当事者となることができます(民事訴訟法第29条参照)。なお、その場合には、申請時に団体の定款等を提出する必要があります。

なお、法人でない社団で代表者の定めがあるものとは、「団体として組織を備え、多数決の原則が行われ、構成員の変更にかかわらず団体が存続し、その組織において代表の方法、総会の運営、財産の管理等団体としての主要な点が確定している」団体を想定しています(最判昭和39年10月15日民集18巻8号1671頁参照)。

(4) その他

Q24 公害に係る被害について、市区町村へ相談したところ、被害の原因となるものが規制基準を超えていないと言われたのですが、そのような場合でも公害紛争処理制度を利用することは可能ですか?

A24 可能です。規制基準などの基準も裁定及び調停における判断要素の一つになりますが、基準を超えていないからといって制度を利用できないわけではありません。

Q25 市区町村へ苦情の申立てをしていないのですが、公害紛争処理制度を利用することは可能ですか?

A25 可能です。

しかし、被害が法定の規制基準を明らかに超過している場合等は、お近くの市区町村へ相談することにより、紛争が速やかに解決する場合もありますので、お近くの市区町村にご相談いただくこともご検討ください。

Q26 申請が受理されないこともあるのですか?

A26 申請が受理されない場合もあります。

公害紛争処理法第42条の12第2項において、公害等調整委員会は、「被害の態様及び規模、紛争の実情その他一切の事情を考慮して責任裁定をすることが相当でないと認めるときは、申請を受理しないことができる。」と定められており、当委員会に申請がなされた後、申請書や証拠書類をもとに検討を行った結果、申請が受理されない場合があります。

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2−2 調停

Q27 調停とは、どのような制度ですか?

A27 委員3人から構成される調停委員会が当事者の間に入って、両者の話合いを積極的にリードし、必要に応じ調査を行うなどして、双方の互譲に基づく合意によって紛争の解決を図る手続です。

手続は非公開とされ、これにより当事者が率直に意見を述べあうことが可能になります。

詳しくはこちらをご覧ください。

Q28 相手方が話合いに応じないような態度を見せている場合は、公害紛争処理制度の調停にはなじまないのでしょうか?

A28 必ずしもそうとは言えません。専門的知識を有する調停委員等による調査、対策案の提示によって、相互の理解が深まることで解決が図られるといったケースもあります。

Q29 加害者側又は加害者になりそうな側からも調停の申請をすることができるのでしょうか?

A29 調停申請は可能です。

Q30 まだ被害が発生していない段階で、将来被害が発生するおそれがあることを理由として手続を利用できますか?

A30 将来発生するおそれがある被害をめぐる紛争についても原則として調停の利用が可能です。

Q31 調停の効力について教えてください。

A31 当事者間に合意が成立すれば、民法上の和解契約と同一の効力があります。

Q32 調停により一旦は問題が解決しましたが、その後、相手方が調停条項に反したことをしています。

A32 調停で定められた義務の履行に関し、履行を怠っていると認められる場合や義務の内容に争いがあるときは、公害等調整委員会に義務履行の勧告をするよう求める制度があります。(公害紛争処理法第43条の2)

Q33 調停事件の記録の閲覧・謄写はできますか?

A33 調停事件の記録は、当事者であれば、公害等調整委員会の許可を得て、閲覧することができます(公害紛争の処理手続等に関する規則第64条第1項及び第2項)が、記録の謄写はできません。

なお、閲覧の許否は、調停手続が非公開とされる趣旨(公害紛争処理法第37条)を踏まえ、諸般の事情を総合的に考慮して判断されます。

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2−3 裁定

Q34 裁定とは、どのような制度ですか?

A34 裁定は、公害等調整委員会の委員3人又は5人から構成される裁定委員会が、公害紛争に関する損害賠償責任の有無及び賠償すべき損害額又はその要件としての因果関係の存否について、法律的判断を下すことにより、紛争解決を図る手続です。

前者の法律的判断を責任裁定、後者の法律的判断を原因裁定といいます。詳しくはこちらをご覧ください。

Q35 責任裁定とは、どのような制度で、どのような効力がありますか?

A35 責任裁定とは、公害に係る被害についての損害賠償に関する紛争が生じた場合に、その損害賠償責任の有無及び賠償すべき損害額について判断する制度です。

裁定委員会の判断が記載された裁定書の正本が当事者に送達された日から30日以内に、裁定の対象となった損害賠償に関する訴えの提起がなかったときは、その損害賠償に関し、当事者間に当該責任裁定と同一の内容の合意が成立したものと見なされます。

Q36 原因裁定とは、どのような制度で、どのような効力がありますか?

A36 原因裁定とは、公害に係る被害について、民事上の紛争が生じた場合において、不法行為責任その他の民事上の責任の成立要件の一つとしての加害行為と被害との間の因果関係の存否について判断する制度です。責任の有無や賠償すべき損害額については判断しません。

なお、原因裁定は、因果関係の存否について裁定委員会の見解を示すに留まるもので、法的な効力はありません。

Q37 裁定の申請先はどこですか?

A37 公害等調整委員会です。申請書の記載例はこちらをご覧ください。

Q38 加害者側又は加害者とされた側からも裁定の申請をすることができるのでしょうか?

A38 原因裁定は加害者側からも申請が可能です。

しかし、責任裁定は加害者側からの申請はできません。

Q39 裁定事件の記録の閲覧・謄写はできますか?

A39 裁定事件の記録は、当事者又は利害関係人であれば、公害等調整委員会の許可を得て閲覧・謄写が可能です(公害紛争の処理手続等に関する規則第64条第1項)。許可をするか否かは、当事者等のプライバシーに係る資料の取扱いなど、諸般の事情を総合的に考慮して判断されます。

Q40 これまでにどのような事件が係属したのか知りたいです。

A40 これまで係属した事件の一覧はこちらPDFをご覧ください。また、既に終結した裁定事件については、こちらから裁定書をご覧になることができます。

Q41 相手方が期日を欠席するなど手続に応じないような態度を見せている場合、打切りになることはあるのでしょうか?

A41 調停のように打切りになることはなく、相手方の手続に臨む姿勢も踏まえて、裁定委員会が裁定を行います。

Q42 裁定事件において、手続の結果、話合いによって解決されることはあるのでしょうか?

A42 裁定手続が進められる中で、裁定委員会が、当事者の合意による解決が望ましいと判断した場合には、調停による解決が図られる場合があります(職権調停)。なお、調停が成立しなかった場合には、裁定手続に戻ることになります。

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2−4 申請後

Q43 申請後の手続のおおまかな流れについて教えてください。

A43 通常、当事者等関係人の出頭を求めて「調停期日」又は「審問期日」を開催し、意見を聴取し、資料の提出を求める形で進められます。

Q44 申請後の流れについて詳しく教えてください。

A44 申請後、公害等調整委員会が相手方に申請書を送付し、相手方に対し、その反論等を記載した「答弁書」と呼ばれる文書の提出を求めます。

その後は、適宜の時期に「審問期日」(調停手続の場合は「調停期日」)を開催して、当事者の主張の陳述や証拠の取調べを行います。

通常、第1回の「審問期日」は答弁書が提出された後に開催され、その後も必要に応じて「審問期日」が開催されます。当事者は、それぞれの「審問期日」において自らの主張立証を行うため、事前に準備書面や証拠の提出などを行うこととなります。

また、その他、当事者の申立て等を契機として、裁定委員会の判断で、必要に応じて当事者や参考人の尋問などを行う場合もあります。

事件を担当する委員会が、法律的判断を行うのに十分と判断した時点で手続を終了し、裁定手続の場合、裁定委員会による裁定が行われます。

Q45 特定の委員を希望することはできますか?

A45 裁定委員及び調停委員は公害等調整委員会の委員長が指名するため、特定の委員を希望することはできません。

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3 地方公共団体の方からよくある問い合わせ

Q46 国や地方公共団体を被申請人として申請された事件は「民事上の紛争」といえるのでしょうか?

A46 「民事上の紛争」に当たる場合があります。

一般に、「民事上の紛争」に当たるかどうかは、申請の内容が「私法の規律する法律関係に関する紛争」に該当するか否かによって判断されます。すなわち、被申請人が国や地方公共団体であるからといって、直ちに「民事上の紛争」に当たらないということはできず、例えば民法や国家賠償法などに基づく損害賠償請求であれば「民事上の紛争」といえます。

これに対し、行政処分について作為・不作為を求めたり、法律や条令等の制定・改廃を求めたりする紛争については「民事上の紛争」に当たるとはいえない場合がありますが、「民事上の紛争」に当たらない内容を含む申請であっても、「民事上の紛争」に当たる内容を含む申請の場合には、諸般の事情を考慮し、包括的に手続を行うことも考えられます。

Q47 都道府県の公害審査会等に調停事件が係属している場合でも、公害等調整委員会に原因裁定の申請をすることができるのでしょうか?

A47 それぞれ独立した制度のため可能です。

Q48 訴訟の証拠資料として使うために、調停記録の閲覧・謄写をすることはできますか?

A48 調停事件の記録は、当事者であれば、審査会等の許可を得て、閲覧することができます(公害紛争処理法施行令第15条3)が、記録の謄写はできません。

なお、閲覧の許否は、請求の理由等を把握した上で(公害紛争処理法施行規則第7条)、調停手続が非公開とされる趣旨(公害紛争処理法第37条)を踏まえて判断されます。

具体的には、問いのように調停事件の記録を公開の裁判において証拠資料として利用することが目的であるような場合には、調停手続が係属中かどうかにもよりますが、当該調停手続や今後の調停制度の運営に支障が生じないか、調停制度への国民の信頼を損なうおそれはないかといった点のほか、当事者のプライバシーや当事者の意向、等、諸般の事情を総合的に考慮して判断されます。

Q49 公害紛争処理制度について地方公共団体で説明を行ってもらえますか?

A49 公害等調整委員会では、公害紛争処理制度の紹介のために、職員等が出向いて講演等を行っております。事務局までお気軽にお問い合わせください。

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4 法曹関係の方からよくある問い合わせ

4−1 裁定・調停全般について

Q50 責任裁定の裁定書は債務名義になりますか?

A50 債務名義にはなりません。

なお、責任裁定は、その内容と同一の合意を擬制する法的効果しかありませんが、調停、仲裁と同様、義務を負った者が正当な理由なしにその履行を怠っている場合は、公害等調整委員会に義務履行勧告の申出を行うことができます(公害紛争処理法第43条の2)。

Q51 申立てに時効の中断効はあるのでしょうか?

A51 責任裁定及び調停については、時効中断効があります。

責任裁定については、裁判上の請求と同様に時効中断効があります(公害紛争処理法第42条の25)。仮に、不受理となった場合でも、不受理の通知を受けた日から30日以内に訴訟を提起すれば、裁定申請時からの中断効果が得られます。

調停については、当該調停が打ち切られた場合に、その通知を受けた日から30日以内に責任裁定を申請又は訴訟を提起した場合に限り、調停申請時からの中断効果が得られます(公害紛争処理法第36条の2)。

なお、原因裁定については、時効中断効はありません。

Q52 裁定内容に不満がある場合にはどのようなことができますか?

A52 裁定に対して不服を申し立てることはできません。ただし、責任裁定は、裁定書の正本が当事者に送達されてから30日以内に裁定の対象となった損害賠償に関する訴えの提起をすれば、その損害賠償に関し、当事者間に当該責任裁定と同一の内容の合意が成立したものとみなされるという効力が発生しないことになります。(公害紛争処理法第42条の20)

Q53 相手方に裁定内容を履行してもらうためには、どのような方法がありますか?

A53 責任裁定及び調停手続については、義務履行勧告の制度があります(公害紛争処理法第43条の2)。この場合、責任裁定又は調停手続において定められた義務の履行に関し、相手方が履行を怠っていると認められる場合や、義務の内容に争いがあると認められるときは、公害等調整委員会に義務履行の勧告を申し出ることができます。

一方、原因裁定は、因果関係の存否について裁定委員会の見解を示すに留まるものであり、法的な効力はありません。したがって、公害等調整委員会において裁定内容の履行を実現するために取れる更なる手段はなく、この場合、別に民事訴訟を提起し、確定判決によって履行を実現することなどが必要となります。

Q54 裁定手続の途中で、話合いによる解決をすることはできますか?

A54 裁定委員会が相当と認めるときは職権で調停に付すことがあります(職権調停)。調停が成立したときは、責任裁定の申請は取り下げられたものとみなされ、事件は終結します。

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4−2 訴訟との関係

Q55 裁定手続の途中で訴訟を起こされた場合、手続はどうなりますか?

A55 原則として、影響を受けることはありません。重複訴訟の禁止にも当たりません(民事訴訟法第142条)。

ただし、重複審理による不都合は生じ得るため、裁判所が訴訟手続を中止したり、裁判所の手続の中止がない場合に裁定委員会が裁定手続を中止したりすることがあります(公害紛争処理法第42条の26、第42条の33)。

Q56 先に訴訟を起こしていた場合でも、裁定手続を利用することはできますか?

A56 係争中であっても、裁定申請をすることはできます。

ただし、上級審に係属中で事実関係を争う余地が乏しい場合などには、「紛争の実情その他一切の事情」等を考慮して、裁量により申請を不受理とする場合があります。(公害紛争処理法第42条の12第2項)

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4−3 その他

Q57 公害紛争処理制度について弁護士会等で説明を行ってもらうことは可能ですか?

A57 公害等調整委員会では、都道府県弁護士会などに出向いて制度の説明を行っております。総務課企画法規係(03-3503-8591)までお気軽にお問い合わせください。

Q58 「鉱業等に関する土地利用の調整手続等に関する法律」に係る不服裁定申請の相談はどこにしたらよいですか?

A58 公害紛争処理制度とは窓口が異なります。総務課企画法規係(03-3503-8591)にご連絡ください。

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5 裁判所関係の方からよくある問い合わせ

Q59 裁判所からの原因裁定の嘱託とはどのような制度ですか?

A59 係争中の民事訴訟において、受訴裁判所が必要と認めたときは、受訴裁判所は、公害等調整委員会の意見を聞いた上、原因裁定の嘱託をすることができます(第42条の32)。

一般的には、因果関係に関する立証が不十分であるものの、そのまま判断を示すことが躊躇されるにもかかわらず、立証に要する費用負担の問題や専門家の人選の困難性等が原因で、専門的知見を利用した判断を行うことが困難な場合に利用されています。

こちらPDFのPDFで、これまでの事件例や手続に用いる様式等を紹介していますので、あわせてご覧ください。

Q60 原因裁定の嘱託における、手続の開始から終了までの流れについて教えてください。

A60 まず、嘱託に当たっては、公害等調整委員会に対し、嘱託を行うことについての求意見を行う必要があり、受訴裁判所は、求意見回答の内容も踏まえ、嘱託を行うか否かを判断することになります。嘱託がなされた後は、裁定委員会が原因裁定手続を進め、適宜の時期に裁定を行い、受訴裁判所に裁定書を送付します。この裁定書の送付をもって手続は終了となります。

Q61 原因裁定の嘱託を行うに当たって、事前に受訴裁判所から公害等調整委員会に対し意見を求める必要があるとのことですが、どれくらいで回答がなされるのでしょうか?

A61 回答までにかかる期間は、事案によって異なりますのでお問い合わせください。(公害紛争処理法第42条の32第1項)

Q62 原因裁定の嘱託の手続に関し、使用すべき様式はありますか?

A62 手引きや様式等について紹介しているページがごさいます。詳しくはこちらPDFをご覧ください。

Q63 訴訟当事者から原因裁定の嘱託をすることはできるのでしょうか?

A63 訴訟当事者から原因裁定の嘱託をすることはできません。受訴裁判所のみができます。

Q64 民事訴訟の鑑定と比較して、どのような特長があるのでしょうか?

A64 裁定委員会が必要と認めた場合には、職権で、専門家の関与を得た上で、調査が行われること、調査等に要する費用が全て国費負担であること(当事者及び受訴裁判所の負担とならない)、嘱託事項に係る判断が民事訴訟における判決書に準じた形式・内容で示されることといった特長があります。

Q65 原因裁定の嘱託にかかる手数料はどれくらいでしょうか?

A65 手数料はかかりません。

Q66 期間はどれくらいかかりますか?

A66 事案によって異なります。公害等調整委員会にお問い合わせください。

Q67 原因裁定の嘱託制度の利用についての相談はどこにしたらよいですか?

A67 公害等調整委員会 総務課企画法規係(03-3503-8591)にお問い合わせください。

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