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『平成22年度第2回地域力創造セミナー』開催概要

開催日

平成23年2月2日(水)

参加者数

160名  (自治体職員等)

次第

13:00〜13:05
主催者挨拶
総務省 地域力創造審議官 門山 泰明
13:05〜13:15
地域自立応援課が推進する事業の概要について
総務省 地域力創造グループ 地域自立応援課長 野村 善史
13:15〜14:15
基調講演1
テーマ:ご当地グルメを活かした地域づくり
講師:富士宮焼きそば学会、B級ご当地グルメでまちおこし団体連絡協議会(愛Bリーグ) 会長 渡邉 英彦 氏
14:25〜15:45
基調講演2
テーマ:地域活性に必要なもの
講師:地域活性プランニング 代表 藤崎 愼一 氏
15:55〜17:05
パネルトーク
テーマ:地域活性化について必要なものとは
コーディネーター:日本経済新聞社特別編集委員 野瀬 泰申 氏
パネリスト:渡邉 英彦 氏、藤崎 愼一 氏
17:05
閉会
※閉会後名刺交換会(情報交換会)を開催(17:05〜17:45)

平成22年度第2回地域力創造セミナー会場の写真

概要

基調講演1の写真(渡邉 英彦氏) <基調講演1>「ご当地グルメを活かした地域づくり」
渡邉 英彦 氏
 富士宮焼きそば学会・B級ご当地グルメでまちおこし団体連絡協議会(愛Bリーグ)とは、ご当地を愛し、B級グルメで日本を元気にしようとの志で2006年7月に設立。現在、正会員47団体、準会員28団体が参加している。ポイントはB級グルメではなく、ご当地に根差した地域文化の振興である。ご当地が入っていなければ意味が無い。毎年B-1グランプリを開催、第5回in厚木では、来場客が435,000人の国民的イベントとなっている。
 「富士宮やきそば学会」は、公的機関でも業界団体でもないため、お金を掛けずにプロモーションするには、報道(マスコミ)を活用して存在を伝える必要が有った。
 マスコミを活用するには、話題性を持たせる。話題になる要素は、「面白い」「楽しい」「怪しい」である。私は、ダジャレ、オヤジギャグが効果的だと思う。オヤジギャグを「事業化」「商品化」することにより、怪しさが出て話題性が増す。「やきそば振興協議会」では怪しくないし話題性も低い。「富士宮やきそば学会」が怪しくて良い。
 また、知的財産として「富士宮やきそば」を商標登録した。メディアへの大量情報提供で、「地域+商品名」の商標が例外的に登録できた。ロイヤリティビジネス展開と地域ビジネスとして雇用の創出ができた。
 面白いものを形にし、話題性を高め、お金を掛けずにマスコミに宣伝してもらう。初めに「言葉ありき」だと思っている、つまりキーワードが大切である。



基調講演2の写真(藤崎 愼一氏) <基調講演2>「地域活性に必要なもの」
藤崎 愼一 氏
 『地域づくり』は「人づくり」である。地域づくりを担う人材は、“優秀な人”ではなく“最後まであきらめない人”である。地域づくりの集まりを幾度か通じて、途中から来なくなる人や文句だけ言う人も多いが、地道に最後まであきらめない人が地域づくりを担う人材となる認識が大切である。特に、“よそ者”、“若者”“バカ者”の存在は不可欠である。
 黒川温泉、由布院温泉などはいわゆる地域づくりの“勝ち組”といわれているが、そこに至るまでには、多くの苦労がある。地域づくりでよくある失敗事例は、県や市が口出し過ぎることである。例えば、B級グルメの開催やロケの誘致などは、特定の食品・素材、特定の産業の活性化を目指すものではなく、地域全体の活性化が目的ということを見失ったものとなっている。あくまでも、行政は仕組みと調整で市民のやる気を促す程度に留め、子どもの宿題を見る親の感覚のように行政が市民を全面的にバックアップするものではない。



パネルトーク会場の写真 <パネルトーク>「地域活性化について必要なものとは」
コーディネーター:野瀬 泰申 氏
パネリスト:渡邉 英彦 氏、藤崎 愼一 氏

野瀬氏:地域活性の仕事は情熱とエネルギーがなければ持続的に活動することができない。

渡邉氏:やきそば学会と行政との関係は、一緒に活動するというスタンスであり、行政のお金を使うというような資金関係はない。富士宮市が職員・住民の集まる場を提供してくれただけである。

藤崎氏:経験的に、地域づくりに関して「わが町は特別」と言い訳する行政の態度が見受けられる。行政の地域づくりの役割として、「言い訳」はしてほしくはない。行政の人々には、条件の中で「できないという人」と、「工夫する人」の2種類がいる。本日の講演内容をお聞きした皆様は、これを応用したら次の活動につなげると思う。

藤崎氏:地域再生のきっかけとして、行政が声をかければ人は集まる。その後、残った人が地域人材となる。よそ者(外部の視点)としてアドバイザーを活用してほしい。

野瀬氏:愛Bリーグの活動から見えてくる公共の変化がある。B-1グランプリとなった「とりもつ隊」は全員が公務員で、市民という肩書きでアフターファイブに活動している。アフターファイブは市民であるという公務員の意識が必要ではないのか。

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