幹事からのメッセージ(敬称略、50音順)

飯盛 義徳  慶應義塾大学総合政策学部准教授

この国の明るい未来は地域の再生にかかっているといっても過言ではありません。そのための「銀の弾」はひとづくりです。では、どのような人材を、どのように育むべきでしょうか。飯盛義徳研究所では、「実践を通じて地域の元気の処方箋を探求する」を使命として、マネジメントに関する理論研究、ケースメソッドを融合し、実践知の創造を心がけています。そして、メンバーと全国各地に赴き、地域の問題発見、解決のための研究プロジェクトに取り組んでいます。慶應SFCから地域、ひいては世界を元気にする大きな流れを築き上げたいと願っています。

稲継 裕昭  早稲田大学大学院公共経営研究科教授

自治体職員だった大昔は、勤務自治体への思い入れはあまり強くはありませんでした。 しかし、学者に転じてから、全国の自治体の数多くの職員の方に出会い、様々な地域実践活動に取り組んでおられる姿を目にしてきました。是非、それらを全国に発信し、良い面を共有していきたいと思います。

小田切 徳美  明治大学農学部教授

私達の研究室では、農山村を中心に、地域の実態とその再生への戦略や政策的課題を研究しています。特に、地域コミュニティと新しい地域産業の形成は、農山村の地域づくりの車の両輪となるもので、この2点が現在の主要な研究テーマです。こうしたことを追求するためには、なによりも、現場の実践から学ぶことが必要ですが、それにとどまらず現場の緊張感の中で理論化をすべきとしています。地域での実践活動との連携は、そのために欠かせない営みです。地域の皆様と大学との連携について情報を発信し、連携を深めていきたいと考えています。

後藤 春彦  早稲田大学創造理工学部教授 

私の大学研究室にとって、地域は重要な学びの場です。現場において直面する課題をリアルに体験するとともに、理論を実践する場です。学生諸君にとっては第二の故郷でもあります。これまでに、市民の方々との協働作業の成果に対して、兵庫県第10回「人間サイズのまちづくり賞」、グッドデザイン賞、都市モデル活用大賞、国土交通大臣賞などをいただいています。

小西 砂千夫  関西学院大学人間福祉学部教授

私は日頃から、地方自治や地方財政制度の勉強会を通じて、意識的に自治体職員と接する時間を多くもっています。そこで感じられるものは、イデオロギーや理論的整合性とは異なり、惨憺たる現実です。ですが、またそこに人の営みの尊さを感じるものがあります。総務省などの国家組織と自治体のフィールドワークが、自分の研究生活を支えるものです。

名和田 是彦  法政大学法学部教授

20年来横浜をフィールドにコミュニティの調査研究をしています。なかでも、港南区とは縁が深く、港南台という地域で「港南台タウンカフェ」というコミュニティ・カフェの運営にかかわりながら、まちづくり活動を実践しています。地域活動における担い手の不足や高齢化が嘆かれていますが、ここにはたくさんの若い人が集まってきます。最近は自分のゼミの学生など関心を示してくれる人が増えてきています。

新川 達郎  同志社大学大学院総合政策科学研究科教授

大学と地域のコラボレーションがさまざまな形で進んでいます。そこでは、大学側が地域に入って調査研究を行い、その研究成果や教育成果を上げていくだけといった一方的な関係は、少なくなってきたように思います。むしろ、地域と大学、その研究教育との間に、相互の利益以上の成果をもたらすようなシナジー効果が生まれ始めているのではないでしょうか。地域と共に育つ学生、教員、そして大学という姿が、少しずつですが実現し始めているように思います。

横道 清孝  政策研究大学院大学教授 

40年前、寺山修司は「書を捨てよ、町へ出よう」と言いました。メディアやネットだけを通じて外の世界とつながるのではなく、地域に出かけ、様々な現実と出会い、様々な課題に取り組む中で、お互い成長していこうではありませんか。

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