総務省トップ > 政策 > 白書 > 27年版 > スマートフォンの登場と普及:ビッグデータの時代へ
第1部 ICTの進化を振り返る
第1節 通信自由化30年―制度、サービス、市場の変遷

(2)スマートフォンの登場と普及:ビッグデータの時代へ

2007年のAppleのiPhoneに代表されるスマートフォンの登場は、1995年以降続いてきた通信とコンピューターの融合をさらに進めることになった。持ち運びに不便であったパソコンと同等の機能が手のひらのスマートフォンに搭載され、各種アプリケーションの活用で携帯端末の利用シーンが大きく広がった。携帯端末の利用シーンが拡大した結果、eコマースやゲーム等のインターネット上の各種ビジネスもスマートフォンを中心に発展するようになり、スマートフォン関連分野は、日々拡大している。

スマートフォンの利用者への浸透は、実際どの程度進んでいるのであろうか。それを確認するために、平成26年通信利用動向調査の結果を見ると、スマートフォンは全世帯の64%以上の世帯で保有されている。世帯主の年齢階層別に保有状況を確認すると、世帯主の年齢が若いほど保有比率は高まり、20歳代で94.5%、30歳代で92.4%と90%を超え、40歳代、50歳代も70%を超えている。さらに60歳以上の高齢層でも40%に迫る保有率となっており、スマートフォンが多くの国民に普及しており、世の中へ浸透していることが見て取れる(図表1-1-3-4)。

図表1-1-3-4 スマートフォンの保有状況
(出典)平成26年通信利用動向調査(世帯編)
「図表1-1-3-4 スマートフォンの保有状況」のExcelはこちらEXCEL / CSVはこちら

クラウドサービスとスマートフォンの普及は、利用者の行動履歴というパーソナルデータをインターネット上に蓄積することを可能にした。さらにそのパーソナルデータを分析することで得られる知見とセンサーなどM2M通信によって取得されたデータと組み合わせることにより付加価値の高い分析が可能となり、ビジネスでの応用可能性が広まり、実際に応用が進められている。このようにスマートフォンによってパーソナルデータのインターネット上への蓄積が容易になり、ビッグデータの可能性をさらに大きなものとしている。このような活用はビジネス利用にとどまらず、災害時の避難誘導や状況の把握等への応用など公共的な役割も担っている。

テキスト形式のファイルはこちら

ページトップへ戻る