平成7年版 通信白書

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第1部 平成6年情報通信の現況

3 郵便事業


 郵便事業財政は、3年度に単年度で赤字となり、その後も長引く景気低迷の影響を受けて郵便物数の伸びが停滞したことにより、引き続き4年度でも赤字となった。さらに5年度においても大幅な赤字が見込まれたため、この状況を改善し、安定した郵便サービスの提供を維持できるように、6年1月24日に郵便料金の改定を実施した。
 これにより、健全な郵便事業財政に向け、第一歩を踏み出すことができた。
 5年度の郵便事業の経営状況は、料金改定の影響が2か月程度であったこと等から、収益は対前年度比 3.5%増の1兆 9,611億円、費用は対前年度比 4.1%増の2兆 443億円となり、費用の伸びが収益の伸びを 0.6%上回ったため、単年度で 832億円の赤字、累積では 1,002億円の赤字となった(第1-2-2-18表参照) 。
 なお、昭和58年度以降の総引受郵便物数と郵便事業定員の関係をみてみると、物数は、昭和58年度を 100とすると、5年度は 150.6と約 1.5倍に増えている。これに対し、郵便事業定員は、昭和58年度を 100とすると、5年度は 101.8とわずか 1.8ポイントしか増加していない(第1-2-2-19図参照) 。
 これは、郵便番号自動読取区分機や小包区分装置等の機械類の最新型(郵便物あて名自動読取区分機等)への更改及び増備を行い、事業の効率化に努めているためである。


第1-2-2-18表 郵便事業の経営状況

第1-2-2-19図 総引受郵便物数と郵便事業定員の推移

郵便物あて名自動読取区分機
 

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