昭和62年版 通信白書

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はじめに

 我が国社会経済の発展する中にあって,通信はその基盤として重要な役割を果たしてきた。今日,情報化の著しい進展がいわれる中で,それは市民生活,地域という,草の根レベルに及んでいる。また,国民生活の根底からのニーズを喚起し,こたえる形で情報化は進展する必要がある。
 他方,情報化の進展の中で,情報の渦に人々が振り回されているという意見もある。郵便,電話,放送の基幹通信が広く国民に普及している現在,人々が基幹通信に何を期待しているかを的確に把握し,その高度化・多様化する国民のニーズにきめ細かにこたえるとともに,プライバシーの保護等情報化の抱える課題を解決することが,通信が国民の暮らしの中で健全な役割を果たす上で期待されている。
 また,情報化の進展は,地域の社会経済の発展に寄与することが期待されている。その反面,情報の東京集中による,東京と地方の情報格差の拡大と地方の地盤沈下を懸念する声がある。均衡ある地域の発展を図り,各々の地域の自主性ある情報化と我が国全体の発展が期待されている。
 以上のような問題意識の下に,本年度の通信白書においては,第1章で通信の現況を取り上げるとともに,第2章で暮らしの中の通信の役割(第1節),暮らしの中の通信の発達と利用,さらに情報化の進展の中での国民の情報観(第2節),よりよい暮らしのための通信の解決すべき課題(第3節)について分析する。第3章においては,各都道府県ごとの情報化を定量化し(第1節),テレトピア指定地域や各自治体の独自に進めている情報化の施策を紹介し(第2節),今後の均衡ある地域の情報化のために東京と地方で期待される役割や課題(第3節)について分析する。

 

 

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