1-2-4 充実する郵便サービス
（1）郵便ネットワークの充実・強化
ア 日曜日の集配サービス改善
62年11月から，全国の集配郵便局で，従来の速達に加えて日曜日の小包郵便物の配達を実施している。
また，従来日曜日には行われていなかった，配達と取集を同時に行う地域（兼集地域）のポスト差出郵便物の取集も実施している。
なお，祝日における小包郵便物の配達及び兼集地域のポスト差出郵便物の取集については，62年4月から実施している。
イ 窓口サービス機関の拡大
地域におけるコミュニティの拠点でもある郵便局については，62年度中に無集配特定局91局，簡易郵便局49局が新たに設置され，62年度末現在で郵便局数は2万3，859局（対前年度末81局増）となった。
（2）ニーズにこたえる小包郵便サービス
ア 小包追跡システムの導入
63年10月1日から，小包郵便物について追跡システムの導入を予定している。このシステムは小包郵便物について，着否照会ができるシステムである。
このシステムの導入により，今まで利用者からの小包郵便物に関する配達済否等の問い合わせに対して，迅速に回答できなかったものが，おおむね3分以内で対応できるようになり，サービスの改善が図られる。
イ ふるさと・イン・ＵＳＡアメリカゆうパック
ふるさと・イン・ＵＳＡアメリカゆうパックとは，全米各州の代表的名産品を，会員制による頒布会方式で，ゆうパック（郵便小包）により会員に配達するサービスである。
63年4月及び5月に会員の申し込みを受け付け，同年6月から年4回，事前に会員が選定した全米各州の代表的名産品を会員宅に配達することとしている。
（3）多様化する郵便サービス
ア 見開き型レタックス
63年4月11日からＡ4判の通信文用紙を封筒に封入する現行のものに加えて，新たに，Ａ5判の通信文用紙を見開き型の台紙にはり付けて配達するサービスを開始した。
見開き型の台紙には，慶祝用3種類，弔慰用1種類及び一般用1種類がある。
なお，料金については従来のレタックスと同一である。
イ くじ付郵便切手の発行
62年6月の法律の改正により，くじ付郵便切手の発行が可能とされた。
これに伴い，63年の年末に発行する年賀切手（60円）にくじを付けることとしている。
ウ ゆうペーンの発行
62年7月23日に「ふみの日切手」を発行した際に，同切手を用いた郵便切手帳を発行し，愛称を「ゆうペーン」と定めた。
同時に，各種の記念行事や観光地のＰＲ等をデザインしたオリジナルな切手帳が作れるよう「ペーン」（郵便切手帳の表紙を除いたシートのことをいう。）も発行した。
このペーンを利用して全国で約500種類の「オリジナルゆうペーン」が発行されている。
（4）充実する国際郵便サービス
ア 国際郵便料金の引下げ及び国際郵便葉書の発行
我が国の国際郵便料金は，航空通常郵便物について，62年4月に平均10％引き下げたのに続いて，63年4月，航空通常郵便物及び航空小包郵便物を中心に，平均12％の引下げを行った。
また，料金引下げに合わせて，従来3地帯に分かれていた航空郵便葉書の料金区分を全世界均一とするとともに，航空扱いの国際郵便葉書を発行した。
主要な国際郵便料金の引下げの概要は，<1>-1-2-6表のとおりである。
イ 国際ビジネス郵便（ＥＭＳ）の改善
国際ビジネス郵便の取扱国（地域）は，62年度に7か国増加し54か国となったが，更に63年5月から60か国に拡大した。
また，63年4月から利用承認制度を廃止し，取扱手続を簡素化した。
ウ ＳＡＬ郵便物の改善
ＳＡＬ郵便物に関しては，従来からのＳＡＬ小包郵便に加えて，62年10月15日から，書籍やパンフレット等の印刷物を対象とした「ＳＡＬ印刷物」サービスの取扱いを開始した。
また，63年5月から，ＳＡＬ郵便物の取扱国を40か国から60か国に拡大した。
エ 海外ふるさと小包の改善
海外ふるさと小包は，我が国のふるさとの味を海外在住邦人に簡単に送付できるシステムである。
63年4月から，従来の取扱い内容品に綿製品の肌着，めん類，お茶等を加えて，より日本色豊かなものとしたほか，取扱国を34か国から，全世界に拡大した。
（5）ポスタル・フォーラムの開催等
ア ポスタル・フォーラム’87の開催
郵政省と郵便関連業界・企業等が一同に会し，お互いの連携を強化して，今後の発展への機会とする一方，一般消費者等に郵便及び郵便関連業界・企業等についての理解を促進するため，62年11月「ポスタル・ルネッサンス，いま，郵便新時代」をテーマとして，ポスタル・フォーラム’87を開催した。
イ 「ふみの日」10年記念キャンペーン
「ふみの日」10年記念キャンペーンの一環として，63年2月9日から4月10日まで「ふみの日」切手デザインコンクール及び「ふみの日」の歌詞コンクールを行った。
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