第1章 昭和63年通信の現況
(4)ネットワーク化の目的と効果
ネットワーク化の目的と効果は第1-3-19表のとおりである。
全体的にみると,「事務処理・業務処理の省力化」,「迅速・正確なデータ処理」の順に目的・効果とも高率を示している。特に,「事務処理・業務処理の省力化」では,各業種とも目的より効果の方が高率を示しており,目的以上の成果が上がっていることが分かる。
以上みてきたように,企業におけるデータ通信のネットワークの構築度合いは年々進展してきている。しかし,ネットワーク化指標のうちの普及率とネットワークを利用している企業の業務処理率を比較すると,業務処理率の伸びが普及率の伸びの約2倍となっており,新たにネットワークを構築する事業所の割合の増加よりも,既存のネットワークの活用による業務処理を増やす事業所の割合の方が高いことが分かる。これは,ネットワークを一度構築すると,情報処理・業務処理の省力化等において目的以上の効果があがり,更にネットワークを充実させるためと考えられる。今後企業におけるネットワーク化をより進展させるためには,現在ネットワークを構築していない企業に対してのネットワーク化の推進が必要であると考えられる。
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