第1章 昭和63年通信の現況
(2)世界無線通信主管庁会議の開催
静止衛星軌道の使用及びこの軌道を使用する宇宙業務の計画作成に関する世界無線通信主管庁会議(WARC-ORB-88)が,63年8月から10月まで,スイスのジュネーブにおいて120か国が参加して開催された。
同会議は,静止衛星軌道及び宇宙業務用周波数の割当計画をあらかじめ作成することにより,静止衛星軌道等の公正かつ効率的な使用をすべての国に保障することを目的としている。
主な決定事項は,以下のとおりである。
[1] 電気通信の固定衛星業務について,6及び4GHz帯と14及び11
GHz帯の一部のアロットメント・プラン(各国少くとも1つの静止
衛星軌道を保障する静止衛星軌道位置及び周波数の割当計画)及びそ
の管理手続きが作成された。
[2] 放送衛星業務について,14GHz及び17GHz帯のフィーダリンクプ
ラン(地上から衛星への上り回線用電波の割当計画)が作成された。
これにより,我が国には東経110°の静止衛星に対し,17GHz帯の8
つのチャンネルが割当てられた。
|