昭和56年版 通信白書

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7 型式検定・校正・性能試験

 無線設備の機器の性能に対して,定められた技術基準に適合するか否かを試験によって確認し,証明するとともに,製造技術の向上を図り,能率的な電波監理の遂行に寄与するものに,型式検定がある。
 1974年海上人命安全条約(SOLAS)の発効に備えて,昨年検定対象機種に追加された無線電話遭難周波数による警急自動受信機に引き続き,本年度は,同周波数の電波によりホーミングするための中短波無線方位測定機が追加され,同条約発効の日(55年5月25)日から施行された。
 また,56年1月から自動車公衆無線電話用無線機も新たに追加され,本年度の処理件数は,届出件数(14件)を含め,総計244件に達した。合格率は,およそ80%である。電子技術の急速な進展に伴い,受検機器もますます高度化・複雑化の傾向にあるので,これに対応した試験法や試験設備の改良充実はもちろんのこと,試験実施要員の技術レベルの強化,向上も今後は更に重要である。
 他方,同年度における校正処理件数は,82件に達した。無線局検査用測定器をはじめ,型式検定用,一般産業用,その他の無線測定器の校正も,無線機器の性能維持のためには欠くことのできない業務で,校正範囲の拡大と充実は,ますます重要となってきた。このほか,雑音電界強度測定器(2件)の性能試験の委託を受け,国際無線障害特別委員会(CISPR)規格による試験を実施した。

 

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