平成17年版 情報通信白書

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第1章 特集 「u-Japanの胎動」

コラム3 ICTを利用した新規サービス・ビジネス事例

ICTならではのサービスで、ユーザーの利便性が向上

1 企業連携によるワンストップサービス

 引越の際には、電気、ガス、水道、電話など十数件の手続が必要となるが、電力事業を行う某企業では、こうした手続を一括して行えるサイトを設けている(図表[1])。具体的には、まず、利用者が住所を入力すると事業者の一覧が表示され、次に利用者は氏名、電話番号など各事業者に共通する事項を入力し、続いて各事業者の個別情報を入力すると、最後に手続完了がメールで通知されるというものである(図表[2])。当該サイトで一括手続を行える連携事業者数は13社となっており、また、当該サイトでは、ネット上で引越手続ができる他の事業者のサイトへのリンクも張られている。当該サイトの利用者数は、平成16年度は約5万人と14年の2.3倍に伸びている。

 
図表[1] 一括引越手続の概要

図表[1] 一括引越手続の概要

 
図表[2] 一括引越手続の流れ

図表[2] 一括引越手続の流れ

2 「クチコミ」情報のデータベース化

 化粧品を対象としたサイトを運営する某企業は、当該サイトにおいて、種々の化粧品に対する消費者の感想等を記入できるようになっており、その「クチコミ」情報をデータベース化している。
 クチコミ情報は書き込んだ人とその商品に紐づく横断型のデータベースとなっており、消費者の「人に情報を伝えたい」という意識とインターネットの手軽さが相乗効果をなし、多くの情報がサイトに書き込まれている。また、「クチコミ」の質を維持するため、書き込む場合には(ニックネーム、年齢、肌質などの)会員登録を必要とし、商品に関係の無い書き込み、誹謗・中傷等は絶えず消去している。これによって、例えば、「ある商品は全体的に評価が低いが、ある年齢層に限定すると評価が高い」といった精度の高い情報が得られ、これをマーケティング、プロモーション等に活用している(図表[3])。

 
図表[3] 事業コンセプト

図表[3] 事業コンセプト

 当サイトの会員数は平成16年度末で52万人となり、月平均のページビューは9,000万以上、「クチコミ」件数は累計で260万件に上っている。

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