平成17年版 情報通信白書

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第2章 情報通信の現況

(2)情報通信資本の経済成長への寄与

平成12〜15年の経済成長を0.19%押し上げ

1 我が国の経済成長に対する情報通信資本の寄与

 我が国の経済成長に対し、情報通信資本ストック、一般資本ストック(情報通信を除くもの)、労働の3つの生産要素がどの程度寄与しているかについて、生産関数を用いて分析(注1)した。昭和60年から平成2年においては、年平均実質経済成長率4.73%のうち0.87%が情報通信資本によるものであり、以降、平成2年から7年においては経済成長率1.43%のうち0.15%、平成7年から12年においては経済成長率1.49%のうち0.50%が情報通信資本の寄与度であり、経済が成長していく上で情報通信資本が大きな役割を担ってきた。
 また、平成12年から15年においても、経済成長率0.82%に対し、情報通信資本の寄与度は0.19%となっており、労働の寄与度がマイナスになる中、情報通信資本は経済成長を下支えしている(図表[1])。

 
図表[1] 我が国の経済成長率への各生産要素の寄与度の推移

図表[1] 我が国の経済成長率への各生産要素の寄与度の推移
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2 情報化投資の経済波及効果

 我が国における情報化投資は、平成4年から13年まで一貫して増加を続け、平成14年には減少したものの、平成15年で回復し23.4兆円にまで成長している。情報化投資は、パソコン、携帯電話等の情報通信機器の生産を拡大させるとともに、それらを利用した情報通信サービスへの需要を高めるなど、情報通信産業の活性化に大きく寄与する。また、情報化投資の増加は、情報通信産業における生産やサービスの提供にあたって必要となる部品生産を拡大させるなど、情報通信産業以外の産業にも大きな経済的影響を及ぼす。
 情報化投資の我が国経済への波及効果の推計(注2)を行ったところ、平成15年における情報化投資が各産業に及ぼした生産誘発額は33.4兆円、雇用者数は約128万人となり、情報化投資は各産業の生産誘発や雇用創出に大きく貢献している(図表[2]、[3])。

 
図表[2] 情報化投資の経済波及効果(平成15年)

図表[2] 情報化投資の経済波及効果(平成15年)
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図表[3] 情報化投資の投資対象別の経済波及効果の内訳(平成15年)

図表[3] 情報化投資の投資対象別の経済波及効果の内訳(平成15年)
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(注1)推計は、情報通信資本、一般資本(情報通信を除く資本)、労働を生産要素とした一次同次のコブ・ダグラス型生産関数を仮定して行った。詳細については、資料2-1-18参照
(注2)総務省「平成7年産業連関表」を基に、延長推計した「平成15年情報通信産業連関表」を用いて推計

 第1節 情報通信産業等の動向

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