国民のための
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不正アクセスとは?

不正アクセスとは、本来はアクセス権限を持たない者が、サーバや情報システムの内部へ侵入する行為です。その結果、サーバや情報システムが停止したり、重要情報が漏洩(ろうえい)するなど、企業や組織の業務やブランド・イメージなどに大きな影響を及ぼします。

顧客情報などが漏洩(ろうえい)すると、その企業や組織の信用が大きく傷つけられてしまうのは言うまでもないことですが、過去には損害賠償にまで発展した事例もあります。このように、不正アクセスは甚大な被害をもたらしかねません。

インターネットは世界中とつながっているため、不正アクセスは世界中のどこからでも行われる可能性があります。

ホームページやファイルの改ざん

攻撃者は、インターネットを通じて企業や組織のサーバや情報システムに侵入を試みます。手口としては、ツールを用いてアカウント情報を窃取するためのパスワード総当たり攻撃を行ったり、OSやソフトウェアの脆弱性(ぜいじゃくせい)、設定の不備などを調べて攻撃したりすることが知られています。

攻撃者は侵入に成功すると、その中にあるホームページの内容を書き換えたり、保存されている顧客情報や機密情報を窃取したり、重要なファイルを消去したりします。

ホームページの書き換えは、攻撃者が全く関係のない画像を貼り付けるようなものもありますが、最近はホームページ内のリンクやファイルの参照先を不正に書き換え、接続してきた利用者をウイルスに感染させたり、パソコンから情報を盗み取ったりするものが増えています。ホームページが書き換えの被害を受けることは、その企業や組織のセキュリティ対策が不十分であることを示すことになり、社会に対するイメージ低下は避けられません。

他のシステムへの攻撃の踏み台に

不正アクセスによって侵入されたシステムは、攻撃者がその後いつでもアクセスできるように、バックドアと呼ばれる裏口を作られてしまうことが知られています。攻撃者は、そのシステムを踏み台として、さらに組織の内部に侵入したり、そのシステムからインターネットを通じて外部の他の組織を攻撃したりすることもあります。

この場合に多く見られる例は、ボットと呼ばれるウイルスを攻撃者によって送り込まれ、自分がボットネットの一員となってしまうというものです。ボットネットとは、攻撃者によって制御を奪われたコンピュータの集まりで、数千~数十万というネットワークから構成されていることもあります。攻撃者はボットに一斉に指令を送り、外部の他の組織に対して大規模なDDoS攻撃を行ったり、スパムメールを送信したりすることもあります。

このように、不正アクセスの被害に遭うと、知らない間に攻撃者の一員として利用されてしまうこともあるのです。