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PII(個人識別用情報)を不用意に公開しないようにしよう

PII(個人識別用情報:Personally Identifiable Information)とは、氏名、性別、生年月日のほか、住所、メールアドレス、電話番号などの連絡先情報や、顔写真、身分証番号など、個人を識別するために使用される又はされ得る情報のことです。この情報が第三者に知られた場合、迷惑メールを送りつけられたり、迷惑電話がかかってきたり、なりすましや不正ログインに使われたり、誹謗中傷あるいは脅迫、強盗、誘拐などの犯罪に利用される可能性もないとはいえません。

とはいえ、氏名や生年月日を表明してインターネット上で情報発信するのは個人の自由ともいえ、氏名や生年月日は必ず伏せるべきものというわけではありません。連絡先や顔写真を公開するのも個人の自由でしょう。

ただ、他人の公表されていないPIIを、本人に断りなく公開してしまうと、その人に迷惑をかけることになるかもしれません。最近ではX(旧Twitter)、Facebook、Instagramなど様々なSNSが普及しています。一部のSNSでは、実名でのプロフィール登録が必要なサービスもあります。どのような情報を登録し、何がどの範囲まで公開されるのかをよく確認したうえで、適切な設定で利用するように注意しましょう。

特に、未成年者のPIIについては要注意です。自分の情報が将来どのように使われることになるのか、自分で判断をすることが難しい年齢のうちは、保護者が判断してあげることも大切です。

また、氏名を明かさない場合でも、「Cookie」をPIIにして、Webサイトのアクセス履歴が自動的に収集されることがあります。収集されたアクセス履歴に基づいて個人に合わせた広告が表示されたりすることがありますが、そういった収集を望まない場合、拒否する(オプトアウトする)ことができるのが一般的です。
同様に、マイナンバーや基礎年金番号などの身分証番号を不用意に提示すると、履歴を取集するために流用される危険性があります。本来これらの番号は目的外に利用することが法律で禁止されており、目的外利用される危険性は少ないですが、不用意に提示しないようにしましょう。

なお、ここでいう「PII」(個人識別用情報)は、個人情報保護法の「個人情報」や「個人データ」のことではありません。個人情報や個人データについては、法律に従った取り扱いが求められます。