国民のための
サイバーセキュリティサイト

国民のための
サイバーセキュリティサイト

事例2ネットストーカーに注意

事故・被害事例

Nさん(女性)は、SNSにプロフィールや自分の写真、近況などを投稿し、すべての人に公開していました。Nさんは、自分の投稿を見た人たちから寄せられるコメントやメッセージを毎日楽しみにしていました。

ある日、面識のない男性から「僕とつきあってください」というメッセージが届きました。最初は適当に返事をしていましたが、あまりにもしつこくメッセージが送られてきます。たまりかねて、「迷惑ですので、もうメッセージしないでください」という返事をしたところ、事態が急変しました。

次の日から、脅迫的な言葉を並べたメッセージが次々と送られてくるようになり、Nさんを誹謗中傷する投稿もされるようになったのです。しばらくすると、「おまえの住んでいる場所は分かっているんだ」というメッセージも送られてきました。そこに書かれているのは確かにNさんの住所でした。気味が悪くなったNさんは、自分のSNSアカウントを削除し、引越しを検討することになってしまいました。

これは一つの例ですが、このようなネットストーカーの事件は実際に数多く発生しています。今回は、Nさんが投稿している内容の公開範囲がすべての人になっていたり、コメントやメッセージを誰からでも受け付ける設定になっていたり、SNSで公開している投稿や写真に住所を特定できる情報が付加されていたことから、ストーカー行為がエスカレートしました。

ネットストーカーによる被害は、電子掲示板やSNSにいやがらせをされたり、大量の電子メールやメッセージを送りつけられたりといったことだけにとどまらない場合があります。実際に自宅にまで押しかけてきたり、後をつけまわしたりといったように、ネット上から実世界のストーカー行為に移行する例もあります。SNSの投稿範囲、コメントやメッセージの受け付け、位置情報の付加などの設定には、十分に注意しましょう。

対処法

このような被害に遭ったときは、まずは証拠を保存しましょう。SNSや電子掲示板に書き込まれた脅迫や誹謗中傷のメッセージは削除される可能性があるため、スクリーンショットなどで保存しておきましょう。

また、住所を特定されたり、実生活でのストーカー行為に発展したりした場合は、速やかに警察に相談しましょう。

予防法