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事例9 クラウドサービスに預けていた重要データが消えた

事故・被害事例

ベンチャー系中小企業のC社は、インターネットのサービスをすぐに使えて、コストも削減できるというメリットから、クラウドサービスを利用することにしました。クラウドサービスのおかげで、C社の業務は効率よく順調に進んでいました。

そんなある日、C社からクラウドサービスに接続できないという症状が発生しました。クラウド事業者に連絡すると、障害が発生し利用できないとのことでした。しばらくすると、クラウドサービス内にあったC社の重要データが消えてしまっており、復旧もできないという連絡が来たのです。

その重要データは、このクラウドサービスにしか保存しておらず、C社側でバックアップも取得していませんでした。サービス規約をよく読んでみると、データのバックアップや復旧は最終的には利用者の責任であると書いてありました。C社としては、すべて丸投げ可能のサービスで、このような責任や業務は発生しないと考えていたのです。

業務もできなくなり、重要データも消えてしまい、C社の社員たちはただただ途⽅に暮れるしかありませんでした。

対処法

データ復旧の対応

クラウドサービスを利用する前のデータなどを頼りに、できる範囲でデータの復旧を試みましょう。並行してC社側に可能な範囲で復旧できないか交渉してみましょう。

予防法

バックアップの取得

重要なデータについては定期的にバックアップを取得し、有事の際に速やかな復旧ができるよう準備しておきましょう。
バックアップを取得する際には、取得対象と切り離された環境に保存するなど、システムトラブルの影響を受けないようにすることが必要です。

信頼できるクラウドサービスの選定

クラウドサービスを選定する際には、データバックアップをはじめとしたセキュリティ要件を満たすサービスを選定するようにしましょう。