法律違反の事例

  インターネット上で行う行為にも、法律上の責任を問われる場合があります。

  ここでは、日本国内における法律違反の事例を紹介します。

不正に入手した他人のIDパスワードを使って、サーバに侵入した。

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不正アクセス行為の禁止等に関する法律 第3条(不正アクセス行為の禁止)の違反になる可能性があります。

不正に入手した他人のIDパスワードを知り合いに電子メールで送った。

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不正アクセス行為の禁止等に関する法律 第4条(他人の識別符号を不正に取得する行為の禁止)、第5条(不正アクセス行為を助長する行為の禁止)の違反になる可能性があります。

不正に入手した他人のIDとパスワードを使って、プロバイダメールサーバにアクセスし、勝手に電子メールを閲覧した。

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メールサーバに不正にアクセスしたことで、不正アクセス行為の禁止等に関する法律 第3条(不正アクセス行為の禁止)の違反になる可能性があります。また、プロバイダサーバに保存されている電子メールを許可なく閲覧したことで、電気通信事業法 第4条第1項の違反になる可能性があります。

プロバイダサーバに侵入し、サーバに保管されていたホームページの内容を消去したり、書き換えたりした。

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プロバイダサーバに保管されていたデータの消去や書き換えは、刑法 第234条の2(電子計算機損壊等業務妨害)に該当する可能性があります。また、書き換えたホームページの内容によっては、刑法 第175条(わいせつ物頒布等)や刑法 第230条(名誉毀損)に該当する可能性があります。

Webサーバ脆弱性(ぜいじゃくせい)を利用してサーバに侵入した。

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不正アクセス行為の禁止等に関する法律 第3条(不正アクセス行為の禁止)の違反になる可能性があります。

ホームページ上で海賊版のソフトウェアを販売した。

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著作権法の違反になる可能性があります。また、海賊版ソフトの交換も同法の違反になる可能性があります。

ファイル共有ソフトを利用して、アクセスしてきた不特定多数の利用者にソフトウェアを配信した。

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著作権法の違反になる可能性があります。また、実際に配信しなくても、他人の著作物を著作者に許可なくインターネット等でダウンロード可能な状態にしておくことも、同法の違反になる可能性があります。

インターネットのオークションサイトで存在しない商品を出品し、落札者に現金を振り込ませて騙し取った。

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刑法 第246条(詐欺)に該当する可能性があります。