ブログの仕組み

  ブログは、自分の考えや社会的な出来事に対する意見、物事に対する論評、他のWebサイトに対する情報などを公開するためのWebサイトのことです。当初は、個人サイトで利用されていましたが、最近では企業でも自社の情報を公開したり、新しい商品やサービスの情報を公開したりする場合に利用されることが増えてきました。基本的に、ブログはこれまでのホームページを公開する技術をそのまま利用しているため、閲覧する側は通常のWebブラウザだけで見ることができます。

  ブログという用語は、「Web log」(ホームページの履歴の意味)から派生した言葉であると言われています。そして、ブログで情報を発信する人のことをブロガー(blogger)と呼んでいます。なお、ブログという言葉は、明確に決められた使い方をされているわけではなく、日記風に情報を追加しているホームページもブログに含むことがあります。

  これまでのホームページでは、新しく情報を追加する場合に、自分のコンピュータで変更するWebページHTMLファイルを編集して公開していました。これに対して、ブログではインターネット上の管理者用のWebサイトに新しい情報を登録するだけで、自動的に日記風に情報を追加することができるようになっています。

  このような技術を採用することにより、HTMLファイルの知識やホームページ作成ソフトの利用方法を知らなくても、簡単に情報を公開するWebサイトを構築することができることから、新たな利用者層がブログを利用するようになりました。

  ブログのシステムでは、管理者が書き込んだ情報はデータベースに保存され、閲覧者がブログを訪問すると、データベースに保存されている情報から毎回ホームページを生成し直すので、追加された情報をすぐに見ることができます。

  さらに、ブログの多くは、書き込まれた情報に対して、「コメント」を登録できるようになっています。コメントはこれまでの電子掲示板に近い技術ですが、ブログに登録されたそれぞれの情報に対して、閲覧者が意見や追加の情報を書き込むことができるようになっています。このコメントの機能により、ブログは、発信された情報や意見に対するディスカッションを行う目的にも利用できるようになり、新しいコミュニケーションの場所として活用されています。

  一方で、近年のブログでは、アフィリエイトと呼ばれる、ブログを書いている人が、ある企業やその製品の紹介をすることで報酬を受ける仕組みが導入されている例も多くあります。このような場合、ブログから情報を得る際には、書かれている情報をそのまま鵜呑みにすることなく、閲覧側がその内容の信憑性を判断するなどの注意も必要になります。