ゲーム機の注意点

  最近のゲーム機の多くは、無線LANなどを通じて、インターネットに接続できる機能を持っています。この機能を使って、インターネット経由で対戦ゲームをしたり、アプリケーションダウンロードしたりすることができます。専用のWebブラウザを備え、インターネット上のホームページを閲覧できる機能を備えたものも登場しています。

  ゲーム機は、パソコンやスマートフォンなどと同様に、次第に子どもたちがインターネットに触れる際の主要な媒体の一つとなってきています。インターネット上にはさまざまな有害サイトが存在しているため、子どもがゲーム機でインターネットを利用する場合、年齢に合わせた閲覧制限(フィルタリングペアレンタルコントロール)などの対策を取ることが推奨されます。

  また、携帯型ゲーム機の場合、外部へ持ち出して無線LANに接続することができます。ゲームメーカー側でも、このような利用形態を推進しており、ファーストフード店や家電量販店、大型スーパーなどには、ゲームメーカー公式のWi-Fiスポットなどが整備されるようになりました。

  他方で、街中には、無料の公衆無線LANや、一般家庭の無線LANアクセスポイントからの漏洩電波、テザリング機能付きのスマートフォンの電波など、さまざまな無線LANの接続機会があります。このような無線LANアクセスポイントの中には、悪意があるもの、セキュリティ設定が不十分なものが含まれている可能性があり、そのような無線LANに接続すると、通信内容を盗聴されるなどの脅威が発生する可能性があります。

  インターネット接続できるゲーム機では、パソコンでの利用と同様にリスクがあることを理解し、以下のようなセキュリティ対策をすることが必要になります。

フィルタリングやペアレンタルコントロール(視聴年齢制限)をゲーム機に設定しましょう

  フィルタリングは、子どもがインターネットを利用する際、有害サイトへのアクセスをブロックする機能です。フィルタリングソフトは、パソコン向け、スマートフォン向け、ゲーム機向け、ブロードバンドルータや無線LANアクセスポイント向けなど、利用者の利用環境に合わせて、さまざまな機器向けの製品が開発されています。家庭内でフィルタリングが必要な機器により、サービスの選択を検討してみてください。

  ただし、携帯型ゲーム機は、街中で使うことが想定されるため、ゲーム機本体ではなく、家庭内のブロードバンドルータなどでフィルタリングを実施している場合には、外出先ではフィルタリングが機能しない点に留意すべきです。ゲーム機本体へのフィルタリング機能の導入も検討した方がよいでしょう。

  ペアレンタルコントロールは、子どもの情報機器の利用を保護者が制限し、管理する考え方です。ゲーム機に備えられているペアレンタルコントロール機能を使用し、子どもに悪影響を及ぼす可能性のあるゲーム利用や、アイテムなどの購入、インターネットの利用を制限することができます。

  一度ペアレンタルコントロールを設定すると、子どもが制限された機能を使用したり、制限されたサイトに接続しようとした場合には、事前に設定した、暗証番号やパスワードなどの入力が要求されます。こうした暗証番号やパスワードは保護者がしっかり管理することで、子どもの利用制限をすることが可能です。

家庭内でのルールを明確化しましょう

  フィルタリング機能は、子どもの年齢にあわせて、閲覧できるサイトを変更することもできます。子どもの成長やリテラシーの向上に合わせたセキュリティ対策を実施しましょう。

  また、ゲーム機の利用や、ゲーム機以外のパソコンや携帯電話・スマートフォンなども含めたインターネットの利用については、子どもと一緒に話し合い、家庭内でルールを決め、それを守らせるようにすると良いでしょう。

怪しいアクセスポイントに接続しない

  街中で悪意のある無線LANアクセスポイントなどに接続しないために、あらかじめ家庭内のルールで、外出先ではインターネットに接続しない、または、利用してもよい事業者のアクセスポイントを決めておくなどして、ルールを守らせることが有効だと考えられます。