個人レベルのサイバーセキュリティ

 電子メールやメッセージ、ショッピングサイトでの買い物、スマートフォンを使った情報の検索や、ブログへの書き込みなど、私たちの日常生活の中でインターネットを利用する機会はますます増えています。個人でインターネットを利用する場合にも、サイバーセキュリティに対するしっかりとした知識と対策は欠かすことができません。

 クレジットカード番号や住所、氏名、電話番号などの重要な情報や、電子メールやメッセージの内容、商品の購買履歴といった利用者の行動に関する多くの情報が、ネットワーク上をデータとして流れるようになっています。これらの情報は、事故や悪意のある攻撃によって、漏えいしたり、悪用されたりする危険性があることを認識しておく必要があります。

 また、ネットオークションやフリマアプリなどでは、相手と対面しないで取り引きできることを悪用して、詐欺行為を行う人や会社が一部に存在することの危険性も、利用者一人ひとりが認識していなければなりません。

 インターネット上で、自分が自分本人であることを証明するIDやパスワードなども、フィッシング詐欺などで不正に取得され、他人に不正に利用されてしまうと、大きな危険が伴いますので、利用者自身がしっかりと管理をする必要があります。

 さらに、個人のインターネット利用において問題となっているのが、個人が特定できる情報の公開です。ブログやソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を使って、個人が情報発信をする機会が増えていますが、自分の写真や連絡先をインターネット上に公開することには、危険も伴います。また、インターネット上のSNSやホームページなど、誰でも見られる場所に他人の情報を公開することは、たとえ事前に許可を得たとしても、プライバシー保護の観点から慎重になった方がよいでしょう。

 最後に、使っているソフトウェアの脆弱性(ぜいじゃくせい)の対策は欠かすことができません。脆弱性対策には、ソフトウェアの更新プログラムを毎回適用するなど、ソフトウェアをいつも最新の状態にしておくことが大切です。