事例17:有名サイトからダウンロードしたはずなのに・・・

  Bさんは、撮りためたデジタルカメラの画像を整理するうちに、気に入った写真の加工をしてみようと思い立ちました。しかし、どんな画像の加工ソフトがあるのか知りませんでした。そこで、検索エンジンを利用して、よく使われていて評判のよい無料ソフトを使うことにしました。

  検索エンジンの上位に出てきた口コミサイトで、ある無料ソフトの口コミを見てみると、かなり多数の人がダウンロードしていて、評判を表す☆の数も多く、そのソフトを推奨するコメントばかりでした。またそのソフトは、ある有名ダウンロードサイトから配布されていると説明されていました。そこでBさんは安心して、その無料ソフトを使うことにし、その口コミサイトに掲載されていたリンクから、有名ダウンロードサイトに行き、ソフトをダウンロードしました。

  利用してみると、口コミサイトに書かれていた評判ほどよいソフトという感じはしませんでしたが、基本的な機能は備えており、無料ソフトということで納得し、そのまま利用していました。

  数ヵ月後、いつものようにこのソフトを利用しようとすると、ウイルス対策ソフトから警告メッセージが出てきました。詳細を調べてみると、このソフトはボットウイルスの一種)だというのです。有名ダウンロードサイトから入手したはずなのに、なぜボットがインストールされたのでしょうか。

  実は、Bさんは悪意のある口コミサイトから、有名ダウンロードサイトへの偽のリンクで、別のホームページに誘導され、通常のソフトに見せかけたボットをインストールさせられたのです。その口コミサイトに書かれていた評判も、すべて嘘の情報だったのです。しかも、新種のボットだったために、ウイルス対策ソフトでは検知されませんでした。

  検索エンジンで出てくる情報が、すべて無害とは限りません。このように悪意のホームページへと誘導されることもあります。インターネット上でソフトなどをダウンロードする場合は、できる限りリンクではなく、信頼できる正規のホームページに行ってから、その中で検索するようにしましょう。