個人に関する情報の取扱い

  個人に関する情報は、氏名、性別、生年月日、住所といった個人を特定できる情報のほか、電話番号、メールアドレス、職業、家族構成といった、個人のプライバシーなどに関わる情報を含んだ概念です。こうした個人に関する情報が不用意に第三者に知られた場合、その情報が拡散したり、誹謗中傷に使われたり、なりすましなどの被害にあったり、あるいは、犯罪に利用される可能性も否定できません。

  インターネットは不特定多数の人が利用しているため、個人に関する情報の取り扱いには特に慎重にならなければなりません。例えば、電子掲示板に自分のメールアドレスを公開しただけでも、いたずらの電子メールが送信されてきたり、ネットストーカーにつきまとわれたりなどの被害に遭うこともあります。

  まず、電子掲示板やホームページには、氏名や住所、電話番号、メールアドレスなどの情報をできるだけ掲載しないようにすることが大切です。もちろん、自分の情報だけでなく、家族や知人の情報も同様です。

  また、訪問したホームページで、サービスなどを利用するために住所氏名などを登録する際には、特に注意が必要です。信頼できないホームページや管理者が不明なホームページでは、できるだけ情報を登録しないように心がけるべきです。悪質なホームページでは、登録された情報は、名簿として売買されるだけでなく、犯罪行為などに利用される可能性もあります。

  最近では、登録した人だけが参加できるSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)というサービスが増えてきています。多くのSNSでは、あらかじめ自分のプロフィールを登録しておくようになっており、この中には実名での登録と利用が必要なサービスもあります。このような場合は、どのような情報を登録し、どの範囲まで公開するのかをよく検討したうえで、適切に設定するように注意してください。

  また、住所氏名などの情報は収集されなくても、サイトアクセスなどの情報が収集されることはよくあります。多くは利用統計の把握や広告のために行われますが、収集された情報と他の情報を突き合わせることで、住所氏名などの個人の特定が可能となるケースがあります。

  多くの企業ではプライバシーポリシーを定めて適切に運用されていますが、不安を感じる場合は、ブラウザに保存されている「cookie」を削除することで、情報を収集されなくすることは可能です。ただし、削除すると利用者の特定ができなくなることから、ログイン操作が再び必要になるなどの影響もあります。