昭和57年版 通信白書

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5 郵便作業の機械化

 郵便作業の機械化を推進するため,これまでに東京,大阪両都市に集中処理局を建設したほか,全国の主要郵便局に郵便番号自動読取区分機,郵便物自動選別取りそろえ押印機,小包区分装置,書留複写機,局内搬送機器等の各種機械の配備を行ってきた。また,中小規模の郵便局に適した機械の開発と配備の拡充に努めてきた。
(1)主要機械の配備状況
 56年度においても,引き続き各種機械類の配備を行った。
 56年度末における配備状況は第2-1-10表のとおりであり,過去5年間の配備状況の推移は第2-1-11表のとおりである。
(2)機械の改良及び開発
 56年度においても機械の性能向上,機能の拡大及び機械の小型化に努めた。郵便番号自動読取区分機については,郵便番号が手書きされたものと印刷活字によるものとを混合した状態で供給しても読み取ることができる機能を持った区分機を稼働させたほか,中規模局向けの小型で経済的な機械の配備を進めるとともに,中規模局向けの選別台付自動取りそろえ押印機,卓上型の書留複写機,簡易型の書状自動押印機の配備を拡充した。
 郵便窓口引受用セルフサービス機については,渋谷局のほか10局において引き続き実用実験を行っている。また,53年度に多種類の切手を発売できる新型の郵便切手発売機を開発したが,その後,更に機能等の改良を加え,55年度には領収証も発行できる切手・葉書の発売機を開発し,実用実験を開始した。
 さらに,書留通常郵便物の引受局記号番号を,パーコードで表わし,受領証及び送達証等の作成作業を機械的に行う実験を54年度に本所局,56年度には神田局を追加して実施している。また,郵便物等のあて先情報を従来の打けんによる方法に代え,人間の音声により入力する実験を55年度から東京北部小包集中局の小包区分装置で,56年度には浦和局の大郵袋区分装置で行っている。
(3)機械稼働効率の向上
 郵便作業の機械化は,郵便番号制等に対する利用者の協力により比較的短時日の間に成果を上げることができたが,今後は,機械配備の拡充,新分野の機械化等に努める一方,既存の機械の効率的使用について十分配意していくことが必要である。このため,郵便番号の適正な記載等について,なお一層利用者の協力を仰ぐとともに機械運用体制を充実,強化するなど機械処理物数の増大を図る方策を検討し,進めていくこととしている。

第2-1-10表 主要郵便機械配備状況(56年度末現在)

第2-1-11表 主要郵便機械配備状況の推移

 

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