昭和57年版 通信白書

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4 狭帯域直接印刷電信方式

狭帯域直接印刷電信方式は,送信側がタイプライタに似たけん盤のキーをたたくと字号が電気符号化されて送出され,無線回線を経て相手側に達すると自動的に送信側からの字号をタイプさせる通信方式であり,現在船舶で使用されている。
この方式は,45年に海上保安庁の専用通信系に初めて導入され,その後48年に国内の一般通信系へも導入されて,無線通信の円滑,効率化及び省力化に貢献している。
しかしながら,これまでの通信方式は,和文のみを伝送するシステムであるために外国の海岸局との間の通信は不可能であったが,1978年に国際的な技術的条件が定められたことに伴い我が国の船舶局においても外国の海岸局との間の印刷電信による国際通信を実施したいという要望があることなどから欧文伝送のための機能と和文伝送のための機能とを併せ持つ二つのタイプのシステムが開発され,これに適用する技術的諸元が56年6月に第2-7-10表のとおり定められた。
この狭帯域直接印刷電信方式は,将来の海上移動業務における国際的な遭難通信,航行警報の伝送を始め一般通信においても利用がますます拡大する方向に進むものと予想されるので,今後の海上移動業務における重要な役割を果たすものと期待されている。


第2-7-10表 狭帯域直接印刷電信方式の技術的諸元

 

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