平成10年版 通信白書

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第2章 平成9年情報通信の現況

第4節 通信料金の動向

  3. 電気通信料金の内外価格差

 国内電話、国内専用線、携帯・自動車電話及びインターネットのサービス料金について、9年6月の郵政省の調査に基づき、東京、ニューヨーク、ロンドン、パリ及びデュッセルドルフの五都市において比較を行った結果は次のとおりである。

(1) 国内電話料金
 OECDの利用モデルによれば、住宅用、事務用ともに東京が最も高く、以下デュッセルドルフ、パリの順に安くなっている。割引料金は住宅用ではニューヨークが、事務用ではロンドンが一番安くなっている。東京が高い理由は、住宅用国内電話料金の例で見ると、標準料金の市内通話料金で一番安い水準にあるものの、基本料では一番高く、一番安いパリの約2倍の水準であること、また、加入時一時金も一番安いパリの13倍以上となっているためである(第2−4−10図参照)。
第2-4-10図 国内電話料金の内外価格差

(2) 国内専用線料金
 アナログ(音声級)専用線については通常料金、割引料金ともニューヨーク、パリが最も高く、ロンドンが一番安く、東京は平均的な料金水準といえる。一方、高速デジタル専用線については、通常料金、割引料金とも、東京は64kbpsではデュッセルドルフに次いで高く、1.5Mbpsでは一番高くなっている。なお、東京は、高速デジタル専用線の割引料金の割引率について見ると、64kbpsでは一番高く、1.5Mbpsではロンドンの次に低くなっている(第2−4−11図参照)。
第2-4-11図 国内専用線料金の内外価格差

(3) 携帯・自動車電話料金
 アナログ方式はパリが、デジタル方式はデュッセルドルフが一番高い。東京はいずれも二番目であるが、他の四か国とほぼ同水準にあり、平均的水準といえる。個別の料金を比較すると、加入一時金については、アナログ方式、デジタル方式ともに東京はニューヨークに次いで安い。基本料については、アナログ方式はパリに次いで高く、デジタル方式は最も高い。また、通話料についてはアナログ方式、デジタル方式ともに東京は平均的である(第2−4−12図参照)。
第2-4-12図 携帯・自動車電話料金の内外価格差

(4) インターネット料金
 デュッセルドルフが一番高く、東京は二番目に高い水準にある。この理由を利用料金の内訳で見ると、インターネット・サービス・プロバイダに支払うインターネット・アクセス料金については、東京は平均的であるが、通信料金はデュッセルドルフに次いで高い水準である。なお、ニューヨークの電話料金は時間制限のない一通話ごとの料金であるため、最も安くなっている(第2−4−13図参照)。
第2-4-13図 インターネット料金の内外価格差

 

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