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4 気 象 用気象庁は,気象観測,観測資料の収集,解析,予警報の発表等を所掌業務としているが,その円滑な遂行を図るため,多様な無線局を開設している。気象観測は,離島,岬,山間等のへき地から洋上及び上空にまで及ぶため,観測データの収集には無線回線の設定が不可欠となっている。また,これらの気象観測は地表,大気圏内にとどまらず近年は人工衛星を利用した宇宙からの観測も取り入れられてきている。 (1) 観測用通信 気象観測機器の主なものは,ラジオロボット,ラジオゾンデ,レーウィン,気象レーダ等であるが,これらは単に観測機能のみにとどまらず通信機能と一体となった構造となっており,データはすべて自動送信される。ラジオロボットは,雨量,風,霧,検潮,波浪,地震等の観測に,ラジオゾンデは,高層大気の気圧,気温,湿度等の観測に,レーウィンは高層の風速風向の観測に,レーダは,台風・前線・雨域等の観測にそれぞれ使用されている。 (2) 資料収集・連絡通信用 全国の気象官署で観測した気象データ及び航行中の船舶から報告された気象データは,すべて地方通信中枢(札幌・仙台・大阪・福岡の各管区気象台,沖縄気象台,名古屋,新潟,高松,広島,鹿児島の各地方気象台を経て全国通信中枢(気象庁)に集められ,そこで編集される。この編集されたデータは再び地方通信中枢を経て各気象官署へフィードバックされる。 (3) 通報用通信 気象予報,警報,実況報,解析報,天気図など全国から収集されたデータに基づいて作成される情報は,気象通報として,主として短波帯の特別業務の局から,毎日一定時に電信或いはファクシミリ等によって国内外の気象官署,航行中の船舶航空機等に対して伝送されている。 (4) 静止気象衛星 静止気象衛星(ひまわり)は,昨年7月打ち上げた我が国初の静止衛星で東経145度の赤道上3万6,000kmに位置している。
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