昭和53年版 通信白書

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6 車両位置自動表示システム(AVMシステム)

 AVM(Automatic Vehicle Monitoring)システムは,電波を利用して運行中の車両の位置及び動態(実車,空車又は作業中等)その他の情報を自動的にセンターに収集表示するシステムであるが,各事業において車両の運行管理を効率的に行うため,このシステムを導入しようとする気運が高まってきている。
 AVMシステムは,すでに米国,欧州等の諸外国はもとより,我が国においても警察庁,タクシー事業者等が一部の地域で実施しており,今後の急速な普及が見込まれるので,電波の有効利用を図る観点から最も適した方式,技術条件等を定める必要がある。このため郵政省では,51年度に財団法人移動無線センターに調査を依頼し,同センターは,考えられる各種システム(第2-7-3表参照)について総合的な調査を行った。その結果によると技術的,経済的な観点から当面,分散送信方式及び分散受信方式の実用性が高いとされている。また,52年度にはAVMシステムに必要な移動体と基地局間の無線データ回線の技術条件についての実験が行われ,信号の伝送速度及び符号誤り率とサービスエリアとの関係等が明らかになった。
 以上の調査結果をもとに今後実用性,経済性の見地からAVMの実用システムについて研究が急速に進展するものと思われる。

第2-7-3表 AVMシステムの方式

 

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