昭和55年版 通信白書

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1 平衡対ケーブル方式

 平衡対ケーブルに関する技術については,細心化,多対化,伝送特性及び信頼性の向上等を図る観点から開発が進められており,これまで,紙絶縁のスタルペスケーブル,ポリエチレン絶縁の市内CCPケーブル,発泡ポリエチレン絶縁の中継用PEF-LAPケーブル等が実用化されている。このうち,主に地下き線に使用されるスタルペスケーブルは,今後の非電話サービスに対しては漏話特性からくる心線収容制限等の面で制約がある。このため,54年度は発泡ポリエチレンの発泡度を高くして,絶縁被覆の薄肉化,漏話特性の向上を図った市内PECケーブルの実用化が進められている。
 平衡対ケーブルに適用する多重化伝送方式としては,音声12回線を二対の平衡対で双方向伝送するT-12SR方式及び我が国初のディジタル伝送方式であるPCM-24方式等があり,これらは,集中局〜端局間等の近距離回線の経済化に役立っている。
 また,平衡対ケーブルを用いて4MHz帯域の白黒及びカラーテレビ信号をベースバンドで中継するための方式として,中継器の伝送特性の改善により適用距離の延長を図ったITV-4M方式が実用化された。

 

 

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