昭和52年版 通信白書

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2 磁気バブル

 磁気バブルは,不揮発性(電源が切れても情報が消滅しない),高記憶密度,低消費電力のほか機械的可動部分がないなど,従来の記憶素子にない特徴を持っているため,コンピュータや電子交換機等の磁気ドラム・磁気ディスク等に代る新しいファイルメモリとして期待されている。
 電電公社においては,材料から装置にわたる研究が進められて,誤り率などの特性が優れ信頼性の向上,小形化を図った2メガビット規模の磁気バブル記憶装置が試作されたのに引き続き更に経済化を図るため,新しい単結晶膜材料の研究,高密度化のための集積化技術,回路技術の研究が進められている。
 国際電電においては,鉄を主成分とした非晶質の合金薄膜が磁気バブル用材料として有効であることに着目し,その特性を生かした装置の実現化について材料面からの研究が進められている。また,結晶材料バブルの応用として,単に外部記憶装置としてのみならず,論理と記憶を組み合わせて高度の情報処理能力を持つ装置についても基礎的な研究が進められている。
 

第2部第7章第2節1 大規模集積回路 に戻る 3 パターン情報処理 に進む