昭和52年版 通信白書

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2 衛星管制

 電波研究鹿島支所は,ATS-I衛星を用いた静止衛星の軌道と姿勢の決定・予報・修正実験,二次推進系推力測定及びアンテナパターン測定を実施し,52年度打上げ予定のCS,BSの運用管制に必要な静止衛星管制技術の基礎を修得した。軌道決定については,NASAの決定値と数百mのオーダーで一致した。
 これらの技術を生かし,52年度からは,CS,BSの運用管制と実験を実施する計画である。
 将来の衛星運用管制システムについては,その省力化と高性能化が望まれる。このために,ISS運用管制システムを改修・拡張し,移動衛星のみでなく静止衛星も同時に運用管制しうるシステムを開発し,53年度打上げ予定のECSにより実験を行うべく準備を進めている。
 さらに,低高度の移動衛星を対象とする運用管制データ中継を効率的に行うため,静止衛星を中継局として利用するTDRS(トラッキングデータ中継衛星システム)の調査研究を進める予定である。
 これらの衛星管制システムの高性能研究を推進するため,衛星管制シミュレータの導入を検討するとともに,衛星搭載運用管制方式についても,実験,研究を推進する計画である。
 

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